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最大28時間再生バッテリーで長時間使用にも強いイヤホンINZONEとは?

ソニーのゲーミングイヤホンソニー ゲーミングイヤホン

「SONYのゲーミングイヤホンって実際どうなの?」と気になっている人は多いと思う。INZONE Budsは約3万円という価格だけに、買って後悔したくないという気持ちはよくわかる。接続が切れやすいという口コミを見て不安になっている人もいるだろうし、PS5とPCの両方で使えるのか、マイクの品質はどうなのか、競合のSteelSeriesやRazerと比べてどうなのかと、疑問は尽きない。

この記事では、ソニーのゲーミングギアブランドINZONEが展開する完全ワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」と有線イヤホン「INZONE E9」について、ブランドの歴史・スペック・他社比較・ユーザーの困りごとと解決策・中古相場まで、購入判断に必要な情報をまとめて解説している。実際のユーザーレビューと複数の専門メディアの評価をもとに、良い点も悪い点も包み隠さず整理した。

この記事でわかること

  • INZONE Budsが「PS5・PCゲーマーに刺さる理由」と「向かない人の条件」
  • 接続切れなどよくあるトラブルの原因と具体的な解決策
  • SteelSeries・Razerなど競合製品との違いと選び方の基準
目次

実際に使ってわかった本音レビュー

  • バッテリー12時間・低遅延ドングル・個人最適化立体音響という三本柱は本物の実力
  • 「接続切れ」問題は延長ケーブル一本で解決できるが、最初からメーカーが対処すべき課題
  • ANCはゲーミング用途には十分だが1000Xシリーズと同等を期待すると裏切られる
  • マイク音質は日常ボイスチャット向けで配信用途には力不足
  • PS5とWindowsPCがメインなら価格に見合う満足度が得られる製品

結論:「刺さる人には刺さる」専用機という正直な評価

最初に結論を言ってしまうと、INZONE Budsは「万人向けの製品ではないが、合う環境と使い方の人には非常に刺さる製品」だ。PS5とWindowsPCをメインに使っていて、ワイヤレスでゲームに没入したいというユーザーにとっては、現時点でこれを超える完全ワイヤレスゲーミングイヤホンを見つけるのが難しいレベルの完成度を持っている。

一方でXboxユーザー・Mac環境がメインの人・スマートフォンとの日常使いを中心に考えている人にとっては、30,000円近い価格を出してまで選ぶ積極的な理由が薄い。ゲーミングイヤホンとして特化されている分、汎用性という点では競合他社の製品に後れを取る場面がある。「ゲーム専用機」として割り切れるかどうかが、この製品を満足して使えるかどうかの分水嶺になっている。


実際に使って感じる「良かった点」

使い始めてまず驚くのがバッテリーの持ちだ。本体のみで最大12時間というスペックは数字の上だけの話ではなく、実際に深夜から朝方まで長時間ゲームをするようなヘビーユーザーが「充電切れで困ったことが一度もない」と口を揃えるほどの実力がある。他社製品の5〜8時間という相場と比べると、この差は毎日の使い勝手に直接影響してくる。

音の定位感も想像以上だ。FPSをプレイした際に「これまで聞こえなかった微細な足音まで拾えるようになった」「敵の位置を音だけで把握できる場面が増えた」という体験は、ゲーム内での判断を変えるレベルの実感として出てくる。個人最適化立体音響の設定を完了させた状態での定位感は、同価格帯の他製品と比べても頭ひとつ抜けている。

装着感の軽さも評価が高い。「付けていることを忘れた」「耳に入れたまま探したことがある」という笑い話に近いレビューが複数あるほど、圧迫感の少ない装着感を実現している。長時間の装着でも耳が痛くなりにくいという点はオーバーイヤー型ヘッドセットからの乗り換えユーザーが特に喜ぶポイントだ。Red Dot Award 2024のデザイン賞受賞も、この装着快適性が評価された結果だと考えると納得感がある。

PC環境でのゲーム音とチャット音の独立出力機能も、実際に使い始めると手放せなくなる機能のひとつだ。DiscordのVC音量とゲームの音量を別々にコントロールできることで、「仲間の声が聞こえにくい」「ゲーム音がうるさくて会話に集中できない」というストレスから解放される。オーディオインターフェースなしでこの運用ができるのは、ゲーミングイヤホンとしての設計思想の賜物だ。


正直に言う「気になった点」

最も多くのユーザーが購入後に直面する問題が接続切れだ。PC背面のUSBポートにドングルを直挿しした状態では、電波干渉によって使用中に片耳だけ音が途切れるという症状が起きやすい。これはUSB-C延長ケーブルでドングルをモニター付近に移動することで解消できるが、「3万円の製品を買って追加で千円のケーブルが必要になる」という体験は購入者の期待値を裏切る部分がある。解決策があること自体はありがたいが、メーカー側がこの問題をより積極的に案内するか、短い延長ケーブルを同梱するという対応をしてほしかったというのが多くのユーザーの本音だろう。

ANCについても期待値のコントロールが必要だ。ソニーが1000Xシリーズで誇る最高クラスのノイズキャンセリングをイメージして購入すると、若干物足りなさを感じる場面がある。エアコンや空調の持続的なノイズを消す用途には十分機能するが、騒がしい環境で完全な静寂を作り出すレベルではない。またサイドトーンがオンになっているとANCをオンにしていても外の音が入ってくるという仕様上の落とし穴があり、これを知らずに「ANCが弱い」と感じているユーザーが相当数いると思われる。

マイク音質は正直なところ「及第点ギリギリ」という評価だ。ゲーム中のDiscord通話や友人とのカジュアルなボイスチャットなら問題なく使えるが、配信のマイクとして使うとなると明らかに力不足になる。AIによるノイズ除去処理が施されているとはいえ、単体マイクの音質には遠く及ばない。ゲーム配信を本格的にやっている人や、音声品質にこだわりがある人には別途マイクの追加が実質的に必須になってくる。


INZONE E9は「競技志向の人だけが買う道具」

INZONE E9についての本音は、一般的な用途での万能さは求めておらず、競技プレイ特化の割り切りが徹底されているという点に尽きる。マイクがない・有線のみ・ゲーム以外のエンタメ用途には向かないという制限をすべて承知のうえで、「FPSで敵の音を一切漏らさず拾いたい」という明確な目的がある人のための製品だ。

Fnaticとの共同チューニングによる音作りは、銃声・足音・環境音の輪郭をくっきり際立たせることに集中しており、音楽的な豊かさや低音の迫力という方向性とは真逆のアプローチを取っている。実際にプレイしてみると「必要な音が耳に届く感覚」は確かにあり、競技志向のプレイヤーがこれを選ぶ理由は納得できる。17,600円という価格は有線イヤホンとして決して安くはないが、USB Type-Cオーディオボックスが付属してINZONE Hubとの連携ができること・完全密閉構造による高い遮音性・イヤーマフとの二重装着を想定した超小型ハウジングという構成を考えると、競技シーンでの実用価値は価格に見合っている。


結局、誰に買ってほしい製品か

INZONE Budsを自信を持っておすすめできるのは、PS5とWindowsPCをメインプラットフォームにしていて、ワイヤレスでFPSやマルチプレイゲームを長時間プレイするゲーマーだ。個人最適化立体音響を設定し、ゲーム/チャット分離出力をフル活用し、長時間バッテリーの恩恵を受けられる環境が揃ったとき、この製品は3万円近い価格に見合う体験を提供してくれる。

USB-C延長ケーブルの追加購入や初期設定の手間を「面倒くさい」と感じるタイプではなく、むしろ自分の環境を最適化することに前向きなゲーマーほど、この製品の価値を引き出しやすい。設定を全部こなして初めて「この製品を買った意味がある」状態になるというのは、スペック通りに動いてくれるまでに一手間かかる製品でもある。

INZONE E9は競技シーンへの出場や本気のランクマッチでの勝率向上を真剣に考えているプレイヤー向けだ。「ゲームを楽しむための道具」ではなく「ゲームで勝つための道具」というコンセプトをそのまま体現した製品であり、その割り切りに共感できる人にとっては価格以上の価値がある。

ソニーとINZONEについて

  • ソニーは1946年創業の日本を代表する総合電機メーカー
  • ゲーミングギア市場への参入は2022年7月とかなり後発
  • ブランド名「INZONE」には”ゾーンに入る”という意味が込められている
  • 立ち上げ当初はモニターとヘッドセットのみで、イヤホンは2023年まで存在しなかった
  • プロeスポーツチーム「Fnatic」との協業がブランドの核心的な戦略

ソニーがゲーミングギア市場に参入するまでの背景

ソニーといえば、ウォークマン・ヘッドホン・テレビなど、長年にわたって家電とオーディオの世界を牽引してきたメーカーだ。ゲーム分野においてもPlayStationシリーズで圧倒的な実績を持つが、PCゲーマーに向けた専用ゲーミングギアはずっと手つかずのままだった。

その転機となったのが2021年10月のこと。ソニーは社内に「ゲームビジネス推進室」という専門部署を新設する。これが後のINZONEブランドの母体となった組織だ。10〜20代のPCゲーマーやeスポーツ視聴者が世界的に増加していたこの時期、ソニーはテレビ事業で磨いてきた高画質技術や、1000Xシリーズで築いたノイズキャンセリングの知見を、ゲーミング向けに転用できると判断した。「勝利に導くゲーミングギア」というコンセプトのもと、既存のソニーブランドとは切り離した新ブランドとして立ち上げることを決断したのである。


2022年:INZONEブランドの誕生と第一歩

2022年6月28日、ソニーは正式にゲーミングギアブランド「INZONE(インゾーン)」の立ち上げを発表した。「in the zone」、つまり極限の集中状態に入る瞬間を表す英語表現からとられたこのブランド名は、ゲーマーが没入しパフォーマンスを発揮する状態そのものを目指した製品コンセプトを端的に表現している。

翌7月8日には第一弾製品として、ゲーミングモニター2機種(INZONE M9・M3)とゲーミングヘッドセット3機種(INZONE H9・H7・H3)の計5製品が一斉に発売された。ゲーミングギアといえばブラック系のカラーリングが定番の中、ホワイトを基調としたデザインを採用したのが当時話題を呼んだ。これはPS5本体のデザインとの統一感を意識したものでもあった。

ヘッドセットの最上位機種であるH9には、1000Xシリーズで培ったアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載。BRAVIAの高画質化技術を転用したモニターと合わせて、「ソニーの本気」を示す製品群として市場に登場した。発売と同時にeスポーツの世界大会「EVO 2022」「PGL DOTA2 Arlington Major 2022」「VALORANT Champions Tour」へのスポンサーシップも発表し、コアゲーマーへのブランド認知を積極的に展開した。


2023年:ゲーミングイヤホン市場への進出

ブランド立ち上げから1年余りが経過した2023年10月、INZONEは新たなカテゴリーへの挑戦を発表する。完全ワイヤレスゲーミングイヤホン「INZONE Buds(WF-G700N)」と、ワイヤレスゲーミングヘッドセット「INZONE H5」が同時に発表・発売された。

INZONE Budsは、ヘッドセット型が主流だったゲーミングオーディオ市場において、ソニー初の完全ワイヤレスイヤホン型ゲーミング製品という位置づけだ。競合他社がすでにワイヤレスゲーミングイヤホンを展開し始めていたタイミングだったが、ソニーが投入したこの製品には独自技術が凝縮されていた。

新開発の「低消費電力プロセッサーL1」により、完全ワイヤレスイヤホンとしては業界最長クラスとなる本体のみで約12時間、ケース込みで合計約24時間というバッテリー持続時間を実現。またUSB Type-Cドングルによる30ms未満の低遅延接続、1000Xシリーズ譲りのノイズキャンセリング機能、さらにゲームと通話を別回路で出力するゲーム/チャット分離機能など、ゲーマーに刺さる機能が盛り込まれた。

この製品開発において重要な役割を担ったのが、プロeスポーツチーム「Fnatic」との協業だ。EVO優勝など多くの国際大会で実績を持つFnaticが「監修」として加わることで、プロが実際の競技シーンで求める音の定位感や装着感が製品に反映された。この商品共創を含むスポンサーシップ契約は、単なるロゴ露出にとどまらず、製品開発の根幹に関わるものだった。


2024年:モニター事業の深化とeスポーツとの連動

2024年はINZONEにとってモニター事業が大きく進化した年だ。同年9月、eスポーツ競技向けの高性能ゲーミングモニター「INZONE M10S」(27インチ OLED QHD 480Hz)と「INZONE M9 II」(4K 160Hz)が発売された。特にINZONE M10Sは、Apex Legends Global Series Year 4 & 5の公式トーナメントモニターに採用されており、プロ競技シーンへの食い込みが着実に進んでいたことを示している。

またINZONE H5が「APEX LEGENDS ASIA FESTIVAL 2024 WINTER」の公式競技ギアに採用されるなど、国内eスポーツシーンへのプレゼンスも高まっていった。国内の人気ストリーマーのボドカ、k4sen、橘ひなのなどINZONE Budsのヘビーユーザーが配信で積極的に使用することで、一般ゲーマーへの認知も急速に広がっていった時期でもある。


2025年:フルラインナップ化とブランドの転換期

2025年8月、INZONEブランドは大きな転換点を迎えた。音響とモニターという従来の2カテゴリーに加えて、キーボード・マウス・マウスパッドという入力デバイスの分野へと一気に拡充したのだ。これによりINZONEは「PCゲーミング周辺機器のフルラインナップブランド」としての性格を明確に持つようになった。

イヤホン分野では、同じく2025年8月に「INZONE E9(IER-G900)」が発表され、9月5日に発売された。これはINZONE初の有線ゲーミングイヤホンであり、ソニーとして久々の有線インイヤーイヤホン製品でもある。プロ競技シーンでは有線イヤホンの採用率が事実上100%という実態を受け、「プロシーンを支えるためにも有線インイヤーが必要だ」という判断のもとFnaticと共同開発されたモデルだ。

2022年にわずか5製品でスタートしたINZONEブランドは、3年余りでモニター・ヘッドセット・完全ワイヤレスイヤホン・有線イヤホン・キーボード・マウス・マウスパッドと、PCゲーマーのデスク環境全体をカバーするブランドへと成長した。ソニーが長年の音響・映像技術の蓄積とeスポーツコミュニティとの協業を組み合わせながら歩んできた約3年間の軌跡は、単なる家電メーカーの新規事業参入という枠を超え、「ゲームに勝つための道具を作る専門ブランド」としての確かな地位を築くものとなった。

スペック詳細と見逃せない注目機能

  • INZONE Budsは8.4mmドライバー搭載の完全ワイヤレス、INZONE E9は5mmドライバーの有線という2製品構成
  • 最大の特徴はUSB Type-Cドングルによる30ms未満の低遅延接続
  • バッテリーは本体のみで最大12時間と、同価格帯のライバル製品を大きく上回る
  • 360立体音響の「個人最適化」という概念がINZONEイヤホンの核心
  • ゲーム音とチャット音を別々に制御できる仕組みはオーディオインターフェース不要

INZONE Budsの基本スペック一覧

まずは数字で全体像を把握しておこう。

項目仕様
型番WF-G700N
ドライバーユニット8.4mm「ダイナミックドライバーX」
接続方式2.4GHz USBトランシーバー(30ms未満)/LE Audio(Bluetooth 5.3)
バッテリー(本体のみ)最大約12時間(NC ON時:約11時間)
バッテリー(ケース込み)合計約24時間
急速充電5分充電で約60分使用可能
ノイズキャンセリング搭載(1000Xシリーズ技術ベース)
外音取り込み搭載
マイクAI DNN搭載(500万以上の音声サンプルで学習)
対応プラットフォームPC(Windows 10以降)/PS5/LE Audio対応スマートフォン
カラーブラック/ホワイト/グラスパープル(2026年4月追加)
発売日2023年10月27日
参考価格29,700円(ソニーストア)

INZONE E9の基本スペック一覧

項目仕様
型番IER-G900
ドライバーユニット5mm ダイナミックドライバー
接続方式有線(3.5mmステレオミニ/USB Type-Cオーディオボックス経由)
ケーブル長約1.8m
構造完全密閉型
マイク非搭載
対応プラットフォームPC(USB Type-Cオーディオボックス使用時にINZONE Hub対応)/PS5コントローラー(3.5mm直挿し)/スマートフォン
カラーブラック/ホワイト
発売日2025年9月5日
参考価格17,600円(ソニーストア)

注目ポイント①「低消費電力プロセッサーL1」が生み出す圧倒的なバッテリー持続時間

INZONE Budsのスペック表を見てまず目に飛び込んでくるのが、本体のみで最大12時間という数字だ。同価格帯の競合製品と比較すると、SteelSeries Arctis GameBudsが約8.5時間、Razer Hammerhead HyperSpeedが約5時間であることを考えると、この差は単なる数値上の話ではない。

この長時間駆動を支えているのが、ソニーが専用開発した「低消費電力プロセッサーL1」というチップセットだ。同社の音楽用完全ワイヤレスイヤホンの最上位機種であるWF-1000XM5がLE Audio接続でNCオフ時に11時間であるのに対し、INZONE BudsはLE Audio接続でNCオフ時に24時間という驚異的な数値を記録する。ゲームで長時間連続使用するシーンでも充電の心配が格段に少ないのは、毎日使うデバイスとして非常に大きな安心感につながる。


注目ポイント② USBドングルによる「30ms未満の低遅延」接続

通常のBluetooth接続では100ms〜200ms程度の遅延が発生することが多く、音ゲーやFPSのように音と映像の同期が重要なゲームでは大きなストレスになる。INZONE Budsは付属のUSB Type-Cトランシーバーを使った2.4GHzワイヤレス接続により、この遅延を30ms未満に抑えている。

実際にFPSをプレイしたユーザーからも「有線と変わらない感覚でプレイできる」という声が多い。また、このドングルはPCだけでなくPS5やUSB Type-C対応スマートフォン・iPadにも対応しており、つなぐ機器を選ばない汎用性も持っている。スマートフォンに挿してそのまま音ゲーをプレイしても遅延を感じないという報告は、このドングルの実力をよく示している。


注目ポイント③ 「360立体音響」の個人最適化という独自体験

INZONE Budsが他のゲーミングイヤホンと一線を画す部分がここだ。通常のステレオイヤホンは左右2chの音をそのまま耳に届けるだけだが、INZONE Budsは専用ソフトウェア「INZONE Hub」を通じてゲーム音声を7.1chサウンドに再現する「360 Spatial Sound for Gaming」に対応している。

さらに踏み込んだ機能として、「音場の個人最適化」がある。人間の耳の形は一人ひとり異なり、音の聞こえ方や定位感の感じ方も個人差がある。スマートフォンアプリ「Sony 360 Spatial Sound Personalizer」で自分の耳を撮影するだけで、その耳の形状データを解析し、自分専用にチューニングされた立体音響が得られる仕組みだ。加えて「サウンドトーンの個人最適化」では、イヤホン本体が発するテスト音を内蔵マイクで収音し、自分の外耳道の音響特性を分析したうえで最適化してくれる。この2段階の個人最適化を行ったユーザーからは「音質がかなり良くなった」という声が一致して上がっており、購入後に必ず設定したい機能だ。


注目ポイント④ ゲーム音とチャット音を独立制御できる「デュアル出力」

これはゲーマーにとって地味に重要な機能だ。PCに接続すると「INZONE Buds – Game」と「INZONE Buds – Chat」という2つの出力デバイスが表示される。ゲームの出力を前者に、DiscordなどのVCを後者に設定することで、ゲーム音とボイスチャット音の音量をそれぞれ独立して調整できる。

通常、このような制御をするにはオーディオインターフェースや外付けサウンドカードが必要になる。INZONE Budsはそれを単体でこなせるため、機材を増やしたくないゲーマーにとっては大きなメリットになる。配信者にとっても、「配信に乗せる音声」と「自分の耳で聞く音量」を別々に管理できる利点がある。


注目ポイント⑤ INZONE E9の「完全密閉構造」と有線ゼロレイテンシー

INZONE E9はワイヤレスの快適さよりも「遅延ゼロ・定位の正確さ」を優先するコンセプトで作られた製品だ。ソニー初採用の完全密閉構造と、ポリウレタンフォーム素材の「ノイズアイソレーションイヤーピース」の組み合わせにより、外部の騒音を物理的に遮断する遮音性を実現している。

競技シーンでは「インイヤーモニター+イヤーマフ」という二重装着が一般的だが、INZONE E9は耳からの飛び出しが少ない超小型ハウジングを採用しており、イヤーマフとの干渉を最小限に抑えた設計になっている。マイクは非搭載だが、それは裏を返せば「聴くことだけに特化した設計」ともいえる。Fnaticのプロ選手と共同チューニングされた音作りは、銃声・足音・環境音の輪郭を余計に誇張せず、「必要な音がくっきり聞こえる」方向性で仕上げられている。

購入前に知っておきたい価格とコスト

  • INZONE Budsの定価は29,700円、INZONE E9は17,600円(いずれもソニーストア税込)
  • My Sony ID登録で10%OFFクーポンが常時利用可能、提携カード決済でさらに3%OFF
  • 接続安定化のためUSB-C延長ケーブルが事実上の必需品(1,000〜2,000円程度)
  • 長期保証(ワイド)への加入を検討する価値あり
  • 実売価格はセール時に23,000円前後まで下がる実績あり

INZONE Budsの購入価格と入手方法

ソニーストアでの販売価格は29,700円(税込)。ブラック・ホワイト・グラスパープルの3色展開で、どのカラーも同一価格だ。ソニーストア以外ではAmazon・楽天市場・ヨドバシカメラ・ビックカメラなど主要ECサイトや量販店でも取り扱いがある。価格.comで確認できる実売最安値は26,000〜27,000円前後が相場で、定期的にセールが実施されており2025年7月には23,000円(定価比23%OFF)まで下がった実績もある。

購入先として最もお得なのはソニーストアだ。My Sony IDを無料登録するだけでAV商品10%OFFクーポンが手に入り、Sony Bank WALLETやソニーカードで決済するとさらに3%引きになる。つまり最大13%OFF、実質約25,839円での購入が可能になる計算だ。IDの登録は数分で完了するので、購入前に済ませておくことを強くおすすめする。またソニーストアでの購入には標準で3年間のメーカー保証が付属するのも大きなメリットだ。


INZONE E9の購入価格と位置づけ

INZONE E9のソニーストア販売価格は17,600円(税込)。ブラックとホワイトの2色展開で、長期保証「3年ベーシック」が無料で付属する。価格.comの最安値では14,850円前後まで下がるケースも確認されており、ソニーストア以外での購入も選択肢になる。

ただし有線イヤホンとして単純比較すると、1万円を切るような競合製品も存在する価格帯であり、17,600円という価格が「高い」と感じるかどうかはゲームへの活用度次第だろう。本格的な競技プレイを念頭に置いているなら、Fnatic共同開発のチューニング・完全密閉構造・FPS特化EQプリセット・USB Type-Cオーディオボックスの付属という構成は妥当な価格設定といえる。


ソニーストアでの長期保証とオプション費用

INZONE Budsにはソニーストア購入時に「ヘッドホンケアプランワイド」という追加保証が用意されている。これは通常の故障対応に加えて、落下・水濡れ・火災といった偶発的な事故による破損にも対応する保証プランで、加入期間は最大5年まで選択できる。

完全ワイヤレスイヤホンは紛失・落下・水濡れのリスクが有線製品より明らかに高い。3万円近い製品への投資を守る意味では、加入を検討する価値は十分あるだろう。ただし加入費用は別途必要になるため、購入前に公式サイトで最新の料金を確認しておくことをすすめる。


「隠れた必須コスト」USB-C延長ケーブル問題

購入後に多くのユーザーが直面するのが接続切れの問題だ。PC本体の背面USB端子にドングルを直挿しした状態では、PC内部の電波干渉や距離の問題でイヤホンとの通信が不安定になるケースが頻繁に報告されている。この問題の解決策として、USB Type-C延長ケーブルを使ってドングルをモニター付近まで引き出すことが定番の対処法として定着している。

費用はエレコムやUGREEN製の1m前後のケーブルで1,000〜2,000円程度。メーカーが本来付属させるべきという声もある通り、INZONE Budsを購入するなら実質的に一緒に買うべき「セット品」と考えておいた方がよい。購入予算には最初からこの金額を加えておくのが現実的だ。


イヤーピース交換のコストと注意点

カナル型イヤホンの消耗品であるイヤーピースは、使い続けるうちに劣化・変形してくる。INZONE Budsには購入時にSSS・SS・S・M・Lの5サイズが同梱されているが、劣化した際には別途用意が必要になる。純正品の入手はソニーのサポートページや家電量販店で可能だが、SpinFitやComplyといったサードパーティ製フォームイヤーピースへの交換を選ぶユーザーも多い。費用は1,000〜3,000円程度が目安だ。

ただし注意点がある。純正以外のイヤーピースに交換すると充電ケースへの収まりが悪くなり、充電接点との接触不良が起きるケースが報告されている。交換する場合はイヤホンがケースにしっかり収まるかを必ず確認することが重要だ。


トータルコストの現実的な試算

実際に購入してから1〜2年間使い続けることを前提に、リアルなコストを整理しておこう。

項目費用の目安
INZONE Buds本体(ソニーストア・10%OFFクーポン利用)約26,730円
USB-C延長ケーブル(接続安定化)約1,000〜2,000円
長期保証ワイド(任意・加入する場合)公式サイト参照
交換用イヤーピース(1〜2年後)約1,000〜3,000円
INZONE Hub・各種アプリ無料

ソフトウェア類がすべて無料で提供されている点はランニングコスト的にありがたい。INZONE HubもSony Headphones ConnectアプリもSONY 360 Spatial Sound Personalizerアプリも追加費用は一切かからない。本体以外で確実にかかる出費はUSB-C延長ケーブルと将来的なイヤーピース交換費用の2点と割り切って考えておくと、購入後に「思ったよりお金がかかった」という感覚を持たずに済むだろう。

歴代モデルの変遷と進化ポイント

  • INZONEイヤホンの歴史は2023年スタートと浅く、INZONE Budsに直接の「旧モデル」は存在しない
  • ヘッドセット系列(H9→H9 II)には世代交代があり、比較することで製品の進化の方向性が見えてくる
  • 音楽用の兄弟機WF-1000XM5との比較がINZONE Budsの立ち位置を最もわかりやすく示す
  • INZONE E9は2025年登場の有線モデルで、比較対象は音楽用有線イヤホン群になる
  • 過去モデルを知ることで「いま買うべきかどうか」の判断材料になる

INZONE Budsに「前世代モデル」は存在しない

2023年10月に登場したINZONE Budsは、INZONEブランドにおける完全ワイヤレスイヤホンの「第1号モデル」だ。そのため厳密な意味での旧モデルや前世代機は存在しない。発売から現在まで継続販売されており、大きな仕様変更もなくカラーバリエーションの追加(グラスパープル)という形でラインナップが広がっている状況だ。

一方でINZONE E9も2025年9月登場の初代モデルであり、同様に過去モデルとの比較という概念がまだない。そのため本章では「INZONEヘッドセットの世代比較」と「ソニー音楽用イヤホンとの比較」という2軸で、INZONE Budsの現在地を掘り下げていく。


INZONEヘッドセットの世代変化から見えること

イヤホンに直接の旧モデルはないが、同じINZONEブランドのヘッドセット系列には明確な世代交代が起きている。2022年登場のINZONE H9と2025年登場のINZONE H9 IIを比較することで、ソニーがゲーミングオーディオにどんな進化を加えてきたかが見えてくる。

最も注目すべき変化は「有線接続の追加」だ。初代H9はワイヤレスのみの対応だったが、H9 IIではPCゲーマーからの強い要望を受けて3.5mm有線接続が新たに追加された。競技シーンで「どんな状況でも確実につながる手段が欲しい」という声が反映された形だ。一方でバッテリー持続時間はNCオフ時で32時間から30時間へとわずかに減少している。機能追加の代償として駆動時間がわずかに削られたことになるが、有線接続という保険が加わったことの価値の方が大きいと評価するユーザーが多い。

このヘッドセット系列の進化の方向性は、INZONE Budsの将来のアップデートを予想するうえでも参考になる。ワイヤレス中心の設計であっても「有線の安心感」を求める声は常にあり、今後のファームウェアや後継モデルでどう応えていくかが注目点だ。


兄弟機「WF-1000XM5」との比較で見えるINZONE Budsの特徴

INZONE Budsを理解するうえで最も参考になる比較対象が、同じソニーの音楽用完全ワイヤレスイヤホンの最高峰「WF-1000XM5」だ。どちらもソニーの技術が注ぎ込まれた完全ワイヤレスイヤホンでありながら、設計の目的がまったく異なる。

項目INZONE BudsWF-1000XM5
ドライバーサイズ8.4mm(ダイナミックドライバーX)8.4mm(ダイナミックドライバーX)
低遅延接続USB Type-Cドングル(30ms未満)非対応
バッテリー(本体)最大12時間最大8時間
LE Audio接続バッテリー最大24時間(NCオフ)最大11時間(NCオフ)
ゲーム/チャット分離出力対応非対応
360立体音響ゲーミング向け最適化音楽向け最適化
ANC性能ゲーミング向け調整最高クラス
音楽用途の音質
価格(実売)約27,000円約35,000〜40,000円

ドライバーユニットは同じ8.4mmを搭載しており、音質の傾向も近いという評価がユーザーから出ているのは興味深い点だ。WF-1000XM5を別途所有しているユーザーが「音質面で大きく大差はないように感じた」と報告しているほどで、ゲーム以外の音楽鑑賞にも十分使えるレベルの音質を持っている。

ただし決定的な違いはUSBドングルの有無だ。WF-1000XM5には低遅延接続の仕組みがなく、通常のBluetooth接続になる。ゲームプレイに使うと映像と音のズレが気になる場面が出てくるため、ゲーミング用途に使うならINZONE Budsの方が明確に適している。逆に純粋な音楽鑑賞や通勤・通学用途ではWF-1000XM5の方がANC性能と音質の完成度で上回る場面が多い。「ゲームがメイン、音楽はサブ」という使い方ならINZONE Buds、「音楽がメイン、たまにゲームも」という用途ならWF-1000XM5という棲み分けが自然だ。


INZONE E9と音楽用有線イヤホンの立ち位置の違い

INZONE E9を過去の製品と比較するには、ソニーがかつて展開していた音楽用有線イヤホンのラインナップを振り返る必要がある。かつてソニーはハイレゾ対応の有線インイヤーイヤホンを多数展開していたが、コロナ禍前後から部材調達の問題などで続々と生産終了となり、現行の有線イヤホンラインナップは事実上空白状態が続いていた。

そこへ「ゲーミング有線イヤホン」という形で久々に有線インイヤーが復活したのがINZONE E9だ。音楽用として設計された過去機種と比較した場合、INZONE E9は音の完成度や音楽的な豊かさよりも「ゲームに必要な音が正確に聞こえること」を最優先に設計されている点が根本的に異なる。ドライバーサイズも5mmと小さく、大口径ドライバーを搭載した音楽用モデルとは方向性が違う。

Fnatic監修のチューニングは低音を過度に強調せず、銃声・足音・環境音の輪郭を立てることに特化している。音楽を気持ちよく聴くためのイヤホンではなく、競技ゲームで勝つために必要な音情報を漏れなく届けるための道具として作られた製品だと理解しておくことが重要だ。


「今買うべきか、次世代を待つべきか」という視点

INZONE Budsは2023年発売から現在まで後継機が登場しておらず、ゲーミング完全ワイヤレスイヤホンとしての完成度は現時点でも十分に高い。バッテリー性能・低遅延接続・個人最適化立体音響という三本柱は2026年時点でも競合製品と比較して見劣りしない水準にある。

ただしINZONEヘッドセット系列がH9からH9 IIへ進化したように、ユーザーの声を反映した仕様改善は定期的に行われる傾向がある。INZONE Budsについても今後の後継モデルでXbox対応や標準Bluetooth対応が加わる可能性は否定できない。現時点でPS5とPCを主軸にゲームをしているなら今すぐ購入しても十分な満足度が得られる製品だが、マルチプラットフォームで使いたいという希望が強い場合は、次のアップデートを待つという選択肢もある。

ライバル製品と徹底比較

  • 同価格帯の主要競合はSteelSeries Arctis GameBuds・Razer Hammerhead Pro HyperSpeed・PlayStation PULSE Explore
  • INZONE Budsの最大優位点はバッテリー持続時間(本体12時間)と個人最適化立体音響
  • 最大の弱点はXbox非対応・標準Bluetooth非対応というプラットフォーム制限
  • SteelSeries Arctis GameBudsは汎用性とコスパで評価が高く、最も手強い競合
  • 「PS5とPCがメイン」という使い方なら、INZONE Budsは比較検討の土台に十分乗る

比較対象の4製品を整理する

ワイヤレスゲーミングイヤホン市場で現在INZONE Budsと同じ土俵に立っている主な製品は4つだ。SteelSeries Arctis GameBuds、Razer Hammerhead Pro HyperSpeed、PlayStation PULSE Explore、そしてASUS ROG Cetra True Wireless SpeedNovaがそれにあたる。いずれも2万円台後半から3万円前後の価格帯に集中しており、各社がゲーミングイヤホン市場の「フラッグシップ」として位置づけている製品群だ。まずは主要スペックを一覧で確認しておこう。

項目INZONE BudsSteelSeries Arctis GameBudsRazer Hammerhead Pro HyperSpeedPS PULSE Explore
実売価格(目安)約27,000円約20,000〜25,000円約20,000〜25,000円約25,000円
バッテリー(本体)約12時間約8.5時間約5時間約10時間
接続(ドングル)USB-C 2.4GHzUSB-C 2.4GHzUSB-C 2.4GHz独自ワイヤレス
標準Bluetooth✕(LE Audioのみ)
Xbox対応
ANC
マルチポイント
個人最適化立体音響○(2段階)

SteelSeries Arctis GameBudsとの比較:汎用性か専門性か

海外レビューサイトを中心に「現時点でのベストゲーミングイヤホン」という評価を受けているのがSteelSeries Arctis GameBudsだ。INZONE Budsより安い価格帯でありながら、PC・PlayStation・Xbox・モバイルとほぼ全プラットフォームに対応しており、Bluetooth 5.2による通常のワイヤレス接続も使える。175種類以上のゲーム専用EQプリセット、IP55の防水性能、ワイヤレス充電対応ケースと、機能面でも穴がない。

ではINZONE Budsが勝る点はどこか。最も明確なのはバッテリー持続時間だ。GameBudsの約8.5時間に対して、INZONE Budsは約12時間と1.4倍以上の差がある。長時間のゲームセッションを頻繁に行うプレイヤーにとって、この差は充電の頻度という形で毎日実感することになる。もう一つはソニー独自の「個人最適化立体音響」だ。耳の形状を解析してサウンドを最適化するという機能はGameBudsには存在しない。PS5との親和性の高さ(PS5のUI上でバッテリー残量やマイクミュート状態が表示される)もINZONE Budsの強みだ。

一方でXboxユーザーや複数のプラットフォームをまたいで使いたいユーザーには、INZONE Budsは選択肢に入らない。「PS5とPCだけで完結している」という環境でなければGameBudsの方が現実的な選択になるケースが多い。


Razer Hammerhead Pro HyperSpeedとの比較:デザイン性と音の方向性

RazerのゲーミングDNAを詰め込んだHammerhead Pro HyperSpeedは、10mmドライバーとTHX認定サウンドによる音の厚みが特徴だ。Razer HyperSpeedワイヤレス技術による低遅延接続を備え、Bluetooth 5.3にも対応する。デザイン面ではAirPodsに似たステム型のフォルムを採用しており、ゲーミングギアらしくないスタイリッシュな外観が特徴だ。

音質の傾向はINZONE Budsと異なる。Hammerhead Pro HyperSpeedはゲーミングイヤホンとして低音の力強さと厚みを重視した音作りで、ゲームの臨場感を体感的に演出する方向性がある。INZONE BudsはFnaticとの共同チューニングにより、足音や銃声といった必要な音の輪郭を立てることを優先した比較的フラットな傾向だ。どちらが「良い」ではなく、プレイスタイルによって好みが分かれる。FPSで敵の位置を音で把握することを最優先にするならINZONE Buds、ゲームの没入感や迫力を音で演出したいならHammerhead Pro HyperSpeedという選び方になるだろう。

バッテリー持続時間ではINZONE Budsが大きく上回り(約12時間対約5時間)、価格も同程度か若干INZONE Budsが高い。コンパニオンアプリの安定性についてはRazerのアプリに不安定さを指摘する声が一部あり、そこもINZONE Budsが優位な点の一つだ。


PlayStation PULSE Exploreとの比較:同じPS5ユーザー向けでも設計思想が違う

PS5を主力プラットフォームとして使うユーザーにとって、もう一つの有力な選択肢がPlayStation PULSE Exploreだ。こちらはソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が開発したPS専用のワイヤレスゲーミングイヤホンで、プラナーマグネティックドライバーという珍しいドライバー構造を採用している。

PULSE ExploreはANCを搭載しておらず、ノイズキャンセリングが必要な環境では明らかにINZONE Budsが優位だ。EQのカスタマイズ幅もPS5上でのみ機能する制限があり、PC用途への転用はしにくい。一方でドングルの遅延はPULSE ExploreがわずかにINZONE Budsを上回る低さという評価もある。

両製品を比べると「PS5専用として割り切って使うならPULSE Explore、PS5とPCの両方で使いたいならINZONE Buds」という棲み分けが自然に見えてくる。PS5との接続においてはどちらもソニー系列の製品らしい親和性の高さを持っているが、INZONE HubによるPC側の設定自由度という点ではINZONE Budsの方が圧倒的に柔軟だ。


結局、INZONE Budsを選ぶべき人はどんなユーザーか

ここまでの比較を踏まえると、INZONE Budsが最も力を発揮するのは明確な条件が揃ったときだ。PS5とWindowsPC環境を主軸にゲームをしていて、Xboxは使わない。長時間ゲームセッションが多く、バッテリー切れのストレスを避けたい。自分の耳の形に合わせた個人最適化サウンドを体験したい。こうした条件が当てはまるユーザーにとって、INZONE Budsは同価格帯の中でも際立った選択肢になる。

逆に複数のプラットフォームを行き来したい、スマートフォンでも頻繁に使いたい、という用途が多いなら汎用性に優れるSteelSeries Arctis GameBudsの方が現実的な満足度を得やすい。「INZONE Budsは万人向けではないが、ハマる環境と使い方の人には非常に刺さる製品」というのが、他社フラッグシップとの比較で浮かび上がる正直な評価だ。

購入をおすすめしないケース

  • Xboxや複数プラットフォームをまたいで使いたい人には明確に向かない
  • スマートフォンをメインに接続したい人は対応機種の少なさで苦労する
  • 配信・録音用のマイクとして期待している人には力不足
  • 予算を抑えたい人には3万円近い価格は厳しい
  • 接続の安定性を「買ってすぐ完璧」と期待している人は初期設定で躓く可能性がある

Xboxユーザーや複数プラットフォームを行き来する人

INZONE Budsの最も大きな制限のひとつが、Xboxに対応していないことだ。PS5とPCには最適化されているが、Xbox Series X/Sとの接続は非対応であり、この点は購入前に必ず確認しておきたい。PS5とXboxの両方を所有していて、どちらでも同じイヤホンを使い回したいという人にはそもそも選択肢として成立しない。

また、標準的なBluetooth接続(Bluetooth Classic)に対応していない点も見逃せない。対応しているのはLE Audioという新世代規格のみで、2026年時点でもこれに対応しているスマートフォンはまだ多くない。ドングルを使えばスマートフォンにも接続できるが、そのたびにUSB-Cドングルを挿し替える手間が発生する。「PS5でゲームしながらスマホの着信も聞きたい」とか「通勤中はスマホで音楽、帰宅したらすぐゲーム」という使い方をしたい人には、SteelSeries Arctis GameBudsのような標準Bluetoothも使える製品の方がストレスなく日常使いできる。


配信やボイス録音にマイクの品質を求める人

INZONE Budsにはマイクが内蔵されており、ゲーム中のボイスチャット用途では問題なく機能する。AIによるノイズ除去処理も施されており、日常的なDiscord通話やゲーム内ボイスチャットには十分なレベルだ。

ただし、配信のマイク音声として使うとなると話は変わる。実際に使ってみたユーザーの率直な感想として「聞くに堪えないというほどではないが、良くはない」という声がある。コンデンサーマイクや単体のUSBマイクと比べると音質の差は歴然で、視聴者に聞かせるクオリティとしては物足りない。ゲーム実況・雑談配信・ポッドキャストなど、マイク音質が視聴体験に直結するコンテンツを作っている人は、INZONE Budsをマイクとして頼るのではなく、別途マイクを用意することを前提にした方がいい。「イヤホン兼マイクをこれ一本で完結させたい」という期待には応えられない製品だと理解しておくことが重要だ。


「3万円以下でコスパ重視」の予算感で探している人

INZONE Budsはソニーストアでの定価が29,700円、セール時でも23,000円前後が底値だ。ゲーミングイヤホンの市場を広く見渡すと、1万円以下でも定位感がしっかりしていて実用的な有線モデルが多数存在する。純粋にFPSで足音を聞き取れればそれで十分という人にとって、INZONE Budsの価格はオーバースペックになりやすい。

「ワイヤレスで使いたいが、できるだけ安く済ませたい」という方向性でも、SteelSeries Arctis GameBudsの方が安く手に入る場合が多く、コストパフォーマンスという観点では競合の方に分があるケースがある。INZONE Budsが持つ個人最適化立体音響・12時間バッテリー・PS5との深い連携という付加価値に対して「それほど必要ではない」と感じるなら、あえてINZONE Budsを選ぶ積極的な理由は薄くなる。価格に見合う体験を最大限に引き出すには、INZONE HubやPS5との連携機能をしっかり使い込む意欲も必要だ。


買ってすぐ何も設定せず快適に使いたい人

INZONE Budsは初期状態のまま箱から出してすぐ使えるか、と聞かれると正直そうとは言い切れない部分がある。まず接続安定性の問題として、PC背面のUSBポートにドングルを直挿しした状態では電波干渉で接続が切れやすいことが多く報告されている。USB-C延長ケーブルを用意してドングルをモニター近くまで引き出すという「一手間」がほぼ必須の作業になっている現状がある。

また、INZONE Budsの音質ポテンシャルを最大限引き出すためにはINZONE HubのインストールとWindowsの出力デバイス設定の変更、さらに360 Spatial Sound Personalizerアプリによる耳の撮影と個人最適化の完了が必要だ。これらの設定を全部こなして初めて「この製品を買った意味がある」という状態になる。設定を面倒と感じるタイプや、デバイスに詳しくない初心者には、最初のセットアップでつまずくリスクが相対的に高い製品だ。

さらにINZONE HubはWindows専用のソフトウェアであり、Macユーザーやモバイルオンリーの環境では立体音響の個人最適化やイコライザー設定などの主要機能が利用できない。「Macでゲームをメインにしている」「スマートフォンだけで使う」という環境の人には、INZONE Budsの機能の大半が活かせない状況になってしまう。


INZONE E9が合わない人のケース

INZONE E9についても、明確に向かないユーザーがいる。まず有線接続に抵抗がある人には根本的にミスマッチだ。ケーブル長は約1.8mあり取り回しはある程度確保されているが、ワイヤレスの自由度に慣れた体には有線の制約をストレスに感じる場面が出てくる。

また、マイクが非搭載であることも重要な制限だ。ゲーム中のボイスチャットを単体で完結させたい人には別途マイクが必要になり、それが嫌なら最初からINZONE Budsかヘッドセット型を選ぶ方が合理的だ。INZONE E9はあくまで「聴くことに徹した競技向けの道具」として割り切れる人向けの製品であり、日常的な使いやすさよりも試合での勝率を優先する人のための選択肢だと考えておくといい。

よくあるトラブルと解決策まとめ

  • 最も多いトラブルが「接続切れ・片耳だけ聞こえなくなる」で、USB-C延長ケーブルが定番の解決策
  • ANCが弱く感じる原因の多くはサイドトーン設定の影響で、設定変更で改善できる
  • 音が出ない・片側無音はBluetooth/USBトランシーバーの混線が原因のことが多い
  • 充電されない問題はイヤーピース交換後の接点不良が原因になりやすい
  • 急に電源が切れる現象は自動電源オフ設定の見直しで対処できる

困りごと① 接続が頻繁に切れる・片耳だけ音が聞こえなくなる

INZONE Budsのユーザーレビューを見渡すと、購入直後から「接続が頻繁に途切れる」「右耳(または左耳)だけ突然聞こえなくなる」という報告が目立つ。特にPC背面のUSBポートにドングルを直挿しして使っている場合に発生しやすく、椅子に座っただけで接続が不安定になるという声もある。

原因はPC本体内部の金属パーツや、近くで動作している他の無線デバイスによる電波干渉だ。Razer製やLogicool製のワイヤレスキーボード・マウスのドングルが近くにある場合に特に顕著で、干渉源となっているデバイスを変えると症状が収まったという報告も複数ある。

解決策:USB-C延長ケーブルでドングルをモニター付近に移動する

最も効果的で多くのユーザーが実践している対策が、USB Type-C延長ケーブル(1m前後)を購入してドングルをデスクの上、できるだけモニター付近まで引き出すことだ。ドングルと耳の距離を物理的に縮めることで接続の安定性が劇的に改善する。エレコムやUGREEN製のケーブルが1,000〜2,000円程度で手に入るため、INZONE Budsを購入したら最初にセットで用意しておくことを強くすすめる。他の無線デバイスのドングルとUSBポートを物理的に離して配置することも並行して行うと効果が高い。


困りごと② ノイズキャンセリングが弱い・効いている気がしない

「1000Xシリーズ並みのANCを期待して買ったが、思ったより外の音が入ってくる」という声がある。確かにINZONE BudsのANCは音楽専用の1000Xシリーズほどの遮音力はないが、実は設定上の落とし穴が原因で「弱く感じている」だけのケースが多い。

その原因が「サイドトーン」だ。サイドトーンとはマイクで拾った周囲の音を自分の耳に返す機能で、ゲーム中に自分の声を確認しやすくする目的で使われる。このサイドトーンがオンになっていてマイクが動作中の状態では、ANCをオンにしていても常にマイクが周囲の音を拾い続けるため、外音取り込みに近い状態になってしまう。

解決策:サイドトーンをOFFにしてからANCの効果を確認する

INZONE Hubを開いてサイドトーンの音量をゼロに設定するか、マイクをミュートにした状態でANCをオンにしてみてほしい。これだけで体感的なノイズキャンセリング効果が大幅に改善するケースが多い。本当に静かな環境でゲームに集中したい時間帯はマイクをミュートにしてANCをオンにする、ボイスチャット中はサイドトーンを使う、という使い分けが現実的な運用方法だ。


困りごと③ 片側から音が出ない・Bluetoothモードのまま切り替わらない

USBトランシーバーを接続したのに片耳から音が出なかったり、BluetoothモードからUSBトランシーバーモードに切り替わらないという症状が出ることがある。これはLE Audio非対応のBluetooth機器を以前ペアリングした際の情報がイヤホン側に残っていることや、ペアリング状態の混線が原因のケースが多い。

解決策:初期化してUSBトランシーバーと再ペアリングする

まずイヤホンを初期化(リセット)して、工場出荷時の状態に戻す。その後USBトランシーバーをPCまたはPS5に接続した状態で、充電ケースから両耳のイヤホンを取り出してペアリングをやり直す。トランシーバーとイヤホンの距離を1m以内に近づけた状態で作業することがポイントだ。再ペアリング後に改めて出力デバイスを「INZONE Buds – Game」に設定し直すことも忘れずに確認しよう。


困りごと④ 右側(または左側)のイヤホンが充電されない

ケースに入れているのに片側だけ充電が進まない、という症状も報告が一定数ある。これはイヤーピースを別サイズや社外品に交換した際に、ケース内の充電接点とイヤホン本体の接触が不完全になることで起こるケースが多い。

解決策:充電接点の状態を確認し、イヤーピースの装着を見直す

まずイヤーピースを純正品の標準サイズに戻してケースに収め、充電されるかを確認する。接点部分に皮脂汚れが付いている場合は無水エタノールを染み込ませた綿棒で軽く拭き取ることで改善することがある。なおイヤホン本体にLEDが付いていないため充電状態がわかりにくいが、INZONE Hubのバッテリー残量表示を確認することで充電が進んでいるかを間接的に確認できる。症状が改善しない場合は初期不良の可能性もあるため、購入から間もない場合はソニーのサポートへの問い合わせを検討しよう。


困りごと⑤ 使用中に突然電源が切れる

装着しているつもりなのに急に音が切れて電源が落ちる、という症状を経験するユーザーもいる。これはIRセンサーによる「装着検出」が誤作動していることが原因のケースが多い。センサーが「イヤホンが外れた」と判断した場合、設定によっては自動的に電源をオフにする動作が起きる。

解決策:INZONE Hubで自動電源オフをOFFに変更する

INZONE Hubの設定画面から「自動電源オフ」をOFFに変更することで、装着検出のトリガーで電源が落ちる動作を防げる。また「Sony | Headphones Connect」アプリを使っている場合も、「システム」タブから自動電源オフを「オフしない」に変更することで同様の効果が得られる。バッテリーの消費は若干増えるが、ゲーム中に突然音が消えるストレスを避けられるのでトレードオフとして許容しやすい。


困りごと⑥ ゲームの音は出るがDiscordの声が聞こえない(またはその逆)

PCで使い始めたときに「ゲームの音は聞こえるのにDiscordの通話が聞こえない」または「チャットは聞こえるがゲームの音が出ない」という状況に陥るユーザーが一定数いる。これはINZONE Budsがゲーム用とチャット用の2つの出力デバイスとしてWindowsに認識されることを理解していないために起きる設定ミスだ。

解決策:アプリごとに出力デバイスを正しく割り当てる

Windowsのサウンド設定でゲームソフトの出力デバイスを「INZONE Buds – Game」に設定し、Discordなどのボイスチャットアプリの出力デバイスを「INZONE Buds – Chat」に設定する。ゲームソフト側でも出力デバイスの設定項目がある場合は同様に「INZONE Buds – Game」を指定する。この2系統の設定が揃って初めてゲーム音とチャット音が両方正常に聞こえる状態になる。設定後はINZONE Hubのゲーム/チャットバランスコントロールで両者の音量バランスを自分好みに調整しよう。

初期設定から活用テクニックまで

  • 購入後すぐやるべき設定は「個人最適化」「出力デバイス設定」「ドングル位置の確認」の3つ
  • イコライザーはゲームジャンルごとにプロファイルを作り分けると効果が高い
  • タッチ操作はINZONE Hubでカスタマイズすることで自分の使い方に最適化できる
  • PS5との連携機能はデフォルト設定のままでは活かしきれていないことが多い
  • 配信者には「ゲーム音/チャット音の分離出力」が特に有効な機能

まず最初にやるべき3つのセットアップ

INZONE Budsを箱から出したらすぐゲームを始めたくなる気持ちはわかるが、最初に3つの設定を済ませておくだけで体験の質が大きく変わる。

ひとつ目はドングルの位置の確認だ。PC背面のUSBポートに直挿しした状態では電波干渉で接続が不安定になりやすいため、USB-C延長ケーブルを使ってドングルをモニター付近まで引き出す。これだけで多くの接続トラブルを事前に防げる。

ふたつ目はINZONE Hubのインストールと出力デバイスの設定だ。Windowsのサウンド設定でゲームソフトの出力を「INZONE Buds – Game」に、DiscordなどVCアプリの出力を「INZONE Buds – Chat」に割り当てる。この設定を怠るとゲーム音かチャット音のどちらかしか聞こえないという状況に陥りやすい。

三つ目が個人最適化だ。INZONE Hubを開いて「サウンドトーンの個人最適化」を実行し、さらにスマートフォンアプリ「Sony 360 Spatial Sound Personalizer」で耳の写真を撮って「音場の個人最適化」を完了させる。この2段階の個人最適化を終えた状態と初期状態では音質と定位感に明確な差があり、実際に試したユーザーから「音質がかなり良くなった」という声が一致して出ている。購入初日に済ませてしまえばあとは快適な状態が続く。


イコライザーはゲームジャンル別にプロファイルを作り分ける

INZONE Hubにはフラット・バスブースト・カスタムといった基本プリセットが用意されているが、それ以上に活用したいのがサウンドプロファイルの作成・保存機能だ。ゲームのジャンルによって「聞こえてほしい音」の種類が異なるため、用途に合わせたプロファイルを複数作っておくと快適さが段違いになる。

FPS系(APEX Legends・VALORANTなど)をプレイする場合は、低音を抑えて中高音域を持ち上げる設定が足音や銃声の聞き分けに有利に働きやすい。実際にプレイしたユーザーからも「FPSモードに設定してAPEXをプレイしたら、これまで聞こえなかった微細な足音まで拾えるようになった」という体験談が多い。RPGや物語系のゲームでは低音に厚みを持たせてBGMの没入感を高める方向で調整すると心地よい。音楽鑑賞や映像視聴に使う場面ではフラット設定に戻してバランスを取るのが基本だ。

これらを個別のプロファイルとして保存しておけば、ゲームを切り替えるたびにイコライザーをいちいち調整し直す手間がなくなる。


タッチ操作のカスタマイズで操作効率を上げる

デフォルトのタッチ操作は右側短押しで音量アップ・長押しで音量ダウン、左側短押しでANC/外音取り込み切替・長押しでマイクミュートという割り当てになっている。この設定はINZONE Hubから自由に変更できるため、自分のゲームスタイルに合わせてカスタマイズすることをすすめる。

たとえばボイスチャットを頻繁に使うプレイヤーなら、左側短押しをゲーム/チャットバランスコントロールに割り当てることで、ゲーム中に手元操作だけでボイスチャットとゲーム音のバランスを瞬時に変えられる。ANCと外音取り込みの切り替えはゲーム中にはあまり使わない操作のため、より頻繁に使う機能に置き換えた方が実用的だという意見も多い。自分がゲーム中に一番よく行う操作を左右どちらかに割り当てておくだけで、イヤホンを「触って確認する」回数が減り、プレイへの集中度が上がる。


PS5との連携機能をフルに活かす

INZONE BudsをPS5に接続すると、ゲーム画面上にバッテリー残量・音量・マイクミュート状態がリアルタイムで表示される。この機能はデフォルトで動作するが、PS5側の設定を少し詰めておくことでより快適に使える。

PS5のホーム画面から「設定」→「サウンド」→「音声出力」→「出力機器」を「USBヘッドセット (INZONE Buds)」に固定しておくと、電源を入れるたびに接続先を確認する手間がなくなる。またPS5のTempest 3D AudioTechとINZONE Budsの立体音響はそれぞれ独立した技術として動作するが、INZONE Hubで事前に個人最適化の設定を済ませておくと、PS5のTempest音声もより精度高く聞こえるようになる。

コントローラーのPSボタンを押してサウンドメニューから直接ゲーム音とチャット音のバランスを調整できる点も覚えておくと便利だ。ヘッドセット設定メニューに毎回入らなくても、ゲームプレイ中にちょっとした調整がその場でできる。


配信者向けの音声分離活用テクニック

INZONE Budsのゲーム/チャット分離出力機能は、ゲーム配信者にとって特に強力なツールになる。通常はオーディオインターフェースやゲーミングアンプを別途用意しないと実現できない「ゲーム音とVCを個別にコントロールする」運用が、INZONE Buds単体でできてしまう。

OBSなどの配信ソフト側では「音声出力キャプチャ」を2つ作成し、それぞれ「INZONE Buds – Game」と「INZONE Buds – Chat」に設定する。こうすることで配信映像に乗せるゲーム音とVC音を独立した音量で管理できるようになり、「視聴者にはVC音量を大きめに届けたいが、自分の耳ではゲーム音を大きく聞きたい」といった細かい調整が可能になる。機材を増やさずに配信環境の音質管理を一歩レベルアップできる点は、これからゲーム配信を始める人にとっても大きなメリットだ。


INZONE E9の実戦的な使い方

INZONE E9については、3.5mmステレオミニジャックとUSB Type-Cオーディオボックスの2通りの接続方法を状況に応じて使い分けることが基本の運用スタイルだ。

PCで使う場合はUSB Type-Cオーディオボックス経由で接続することでINZONE Hubが使えるようになり、FPS特化EQプリセットの適用や立体音響の設定が可能になる。PS5コントローラーのヘッドホン端子に3.5mmで直挿しする場合はINZONE Hubは使えないが、ゼロレイテンシーの有線接続でそのままプレイできる。大会会場などでイヤーマフとの二重装着をする際は、INZONE E9の超小型ハウジングがイヤーマフのパッドに干渉しにくい設計になっているため、装着したままイヤーマフを被ることが問題なくできる。日常使いよりも「試合モード」の道具として割り切って使うことで、この製品の価値を最大限に引き出せる。

中古購入と売却時の注意点

  • 中古相場はブラック・ホワイトともに11,000〜16,500円前後が目安
  • 買取専門店での査定額は状態によって11,000〜16,500円の幅がある
  • 後継モデルが存在しないため価格下落のペースは比較的緩やか
  • 中古購入時はUSBトランシーバーの有無・バッテリー劣化・充電接点の状態確認が必須
  • 衛生面の懸念があるイヤーピースは購入後に必ず交換する前提で考える

INZONE Budsの中古市場における相場感

2023年10月発売のINZONE Budsは、2026年時点でも後継モデルが登場していないことから、中古市場での流通価格の下落ペースは比較的緩やかだ。定価29,700円に対して、中古市場での実勢価格は概ね以下のような水準で推移している。

状態目安価格
未使用・未開封15,000〜16,500円前後
美品(使用感少・付属品全揃い)13,000〜15,000円前後
通常中古(使用感あり・傷なし)11,000〜13,000円前後
付属品欠品・傷あり〜10,000円前後

メルカリなどのフリマアプリでは状態や出品者によって価格にかなりばらつきがあるが、買取専門店(じゃんぱら・リファン・イオシスなど)の査定価格は上表の水準がおおよその基準になっている。新品のセール価格が23,000円前後まで下がる実績もあることを考えると、中古品との価格差は想定より小さい場合もある。購入先を選ぶ際は「保証の有無」と「付属品の揃い具合」を天秤にかけて判断することが重要だ。


中古で買うときに必ず確認すべきポイント

INZONE Budsを中古で購入する場合、通常のイヤホン以上に確認すべき項目がいくつかある。外観の傷だけでなく、機能面での状態チェックが欠かせない製品だ。

最初に確認したいのがUSBトランシーバーの有無だ。INZONE Budsの最大の特徴である30ms未満の低遅延接続はこのドングルがあってこそ成立する。ドングルを紛失した状態の製品ではLE Audio対応スマートフォンとのBluetooth接続しかできなくなり、PCゲームやPS5での低遅延ゲーミングという核心的な用途が使えなくなる。出品情報に「USB Type-Cトランシーバー付属」という記載があるかを必ず確認し、記載がなければ購入前に出品者に問い合わせることをすすめる。

次にバッテリーの状態だ。リチウムイオン電池は使用を重ねるごとに容量が低下していく。出品者に「現在の連続使用可能時間はどれくらいか」を確認できれば理想的だが、フリマアプリでは正確な情報が得られないことも多い。使用期間や使用頻度から劣化の程度をある程度推測することになる。1年以内の使用品であれば大きな劣化は考えにくいが、2年以上使われた製品は体感で違いが出ている可能性がある。

充電接点の状態も見落としやすいポイントだ。ケース内の充電端子に汚れや腐食があると片側だけ充電されないという症状が起きやすい。写真で確認できる場合はケース内部の接点部分に錆びや変色がないかをチェックしておこう。


イヤーピースは中古購入後に必ず交換する

カナル型イヤホンは耳の中に直接挿入する構造上、イヤーピースに前のオーナーの皮脂や耳垢が蓄積している。これは衛生的な問題であると同時に、使い古したイヤーピースはシリコンが変形・劣化して本来の密閉性を失っているため、ノイズキャンセリングの効果や音質・定位感にも影響が出る。

中古品を購入したらイヤーピースは真っ先に交換することを前提にしておこう。純正品はソニーのサポートページや家電量販店で入手できる。SpinFitやComplyといったサードパーティ製イヤーピースへの交換も選択肢だが、前述の通りケースへの収まりが悪くなると充電接点の接触不良につながるケースがあるため、まずは純正互換サイズのものを選ぶのが無難だ。イヤーピース代として500〜2,000円程度を中古購入予算に上乗せして考えておくとよい。


下取りに出すときの査定額を上げるコツ

手持ちのINZONE Budsを売却・下取りに出す際に少しでも高く評価してもらうためのポイントを整理しておく。

最も重要なのは付属品を全て揃えることだ。USBトランシーバー・充電ケース・各サイズのイヤーピース(SSS・SS・S・M・L)・充電ケーブルが全て揃っているかどうかで査定額が変わる。特にUSBトランシーバーは製品の根幹機能に直結するため、これが欠品しているだけで査定額が大きく下がる傾向がある。使っていないサイズのイヤーピースも捨てずに保管しておくことをすすめる。

充電ケースと本体の清掃も査定前に行っておきたい。充電接点部分の汚れを無水エタノールで拭き取り、外装の指紋や汚れを清潔な布で拭いておくだけで見た目の印象が変わる。ケースのヒンジ部分やUSBポート周辺のほこりも取り除いておこう。

また売却のタイミングも意識したい。後継モデルや新カラーが発表・発売されるタイミングでは旧品の価値が下がりやすいため、新製品の情報が出る前に動く方が有利だ。INZONE Budsに関してはグラスパープルが追加された時点でも既存カラーの中古相場に大きな変動は見られていないが、もし本格的な後継モデルが発表されるようなことがあれば価格は急落する可能性が高い。


新品と中古、どちらを選ぶべきか

結論から言うと、予算に余裕があるなら新品のソニーストア購入が圧倒的におすすめだ。理由はシンプルで、ソニーストアではMy Sony ID登録で10%OFFクーポンが使えるため実質約26,730円での購入が可能になり、さらに3年間のメーカー保証が付属する。中古品の相場との差額は1万円前後であり、保証なしの中古品を買って1年後に不具合が出た場合の修理費用を考えると、新品購入のコストパフォーマンスは決して悪くない。

一方で「とりあえずINZONE Budsの使い心地を試してみたい」「予算をできるだけ抑えたい」という場合には、状態の良い中古品という選択肢は十分アリだ。その場合は個人間取引のフリマアプリより、保証や返品対応が整っている専門買取店(じゃんぱら・イオシスなど)の中古品を選ぶ方が安心感が高い。どちらの購入ルートを選ぶにしても、USBトランシーバーの有無だけは妥協せずに確認することが鉄則だ。

一緒に使いたい関連商品とアプリ

  • USB-C延長ケーブルは接続安定化のための事実上の必需品
  • 交換用イヤーピースはANCと音質の維持に直結する消耗品
  • INZONE Hub・Sony Headphones Connect・360 Spatial Sound Personalizerはすべて無料で使える
  • 2025年以降のINZONEブランド拡充でデスク環境全体をINZONEで統一することも可能になった
  • 有線マイクの追加はINZONE Budsの弱点を補う最も現実的な選択肢

【必需品】USB Type-C延長ケーブル

INZONE Budsを購入したら最初にセットで買うべき唯一の必需品がこれだ。PC背面のUSBポートにドングルを直挿しした状態では電波干渉で接続が不安定になりやすいため、ドングルをデスクの上・モニター付近まで引き出すための延長ケーブルが事実上のセット品になっている。

選ぶ際のポイントは長さと規格だ。デスク環境にもよるが、1m前後のものがほとんどのケースでちょうどよい長さになる。USB 3.2 Gen1以上の規格に対応したものを選ぶとデータ転送の安定性も高く、ノイズ対策として2重シールドケーブルを採用した製品を選ぶとさらに安心感が増す。エレコム・UGREEN・Ankerといった定番ブランドから1,000〜2,000円程度で購入できるため、本体購入時に一緒にカートに入れておくのが最善だ。長さが余ってケーブルが邪魔になる場合は、ケーブルクリップやマジックテープタイで束ねてデスク裏に固定すると見た目もすっきりする。


【消耗品】交換用イヤーピース

カナル型イヤホンのイヤーピースは使い続けるうちに必ず劣化する。シリコンが変形・硬化してくると耳への密閉性が落ち、ノイズキャンセリングの効果が弱くなったり音の定位感がぼやけてきたりする。INZONE Budsには購入時にSSS・SS・S・M・Lの5サイズが同梱されているが、長期使用を前提にするなら予備の交換用を持っておくと安心だ。

純正イヤーピースはソニーのサポートページや家電量販店で入手可能だ。一方でサードパーティ製のフォームイヤーピース(Comply製など)への交換を選ぶユーザーも多い。フォームタイプは耳の形にフィットしやすく遮音性が高まるため、ANCの体感効果が上がるという声がある。ただしフォームタイプはシリコンタイプより劣化が早く定期的な交換が必要になること、そしてサイズが合わないとケースへの収まりが悪くなり充電接点の接触不良につながるリスクがある点に注意したい。まず純正品のサイズ感を把握してから、同サイズのサードパーティ品を試すという順序が無難だ。


【無料アプリ3選】ソフトウェアで音質を引き出す

INZONE Budsの性能を最大限に引き出すためのアプリはすべて無料で提供されている。この3つを使いこなすかどうかで、同じ製品でも体験の質がまったく変わってくる。

INZONE Hub(Windows専用・PC用ソフトウェア) INZONE Budsの設定の中枢となるソフトウェアだ。イコライザーの調整・サウンドプロファイルの作成と保存・立体音響のオン/オフ・ダイナミックレンジコントロール・ゲーム/チャットバランスの設定・タッチセンサーのカスタマイズ・ファームウェアのアップデートまで、ほぼすべての細かい設定がここで完結する。Windowsでゲームをプレイするなら必ずインストールしておきたい。

Sony | Headphones Connect(iOS・Android対応) スマートフォンからINZONE Budsを操作・設定するためのアプリだ。LE Audio対応スマートフォンと接続している場合にイコライザー調整やアダプティブサウンドコントロールが使えるほか、最適なイヤーピースサイズを判定する機能も搭載している。PC環境がなくてもイヤーピースフィットテストだけはこのアプリで実行できるため、購入後すぐにスマートフォンにも入れておくと便利だ。

Sony 360 Spatial Sound Personalizer(iOS・Android対応) 自分の耳の写真を撮影して音場の個人最適化データを生成するためのアプリだ。撮影した耳の形状データはソニーアカウント経由でINZONE Hubと共有されるため、スマートフォンとPCが連携した設定フローになっている。個人最適化を行ったユーザーからの評価は一致して高く、このアプリの設定を済ませるかどうかが音質・定位感の体験を大きく左右する。


【デスク環境強化】INZONEブランドの関連製品

2025年8月のラインナップ大幅拡充以降、INZONEブランドはイヤホン・ヘッドセット・モニターに加えてキーボード・マウス・マウスパッドまでを揃えるフルラインナップブランドになった。INZONE Budsを起点としてデスク環境全体をINZONEで統一するという選択肢が現実のものになっている。

INZONE H9 II・H5・H6 Air(ゲーミングヘッドセット) イヤホン型に慣れない場面や、長時間の装着でも疲れにくいオーバーイヤー型を使いたい場面のサブ機として検討できる。H6 Airは2026年4月発売の背面開放型で、RPGや世界観重視のゲームでの音場の広がりはイヤホン型にはない体験を提供してくれる。

INZONE E9(ゲーミング有線イヤホン) 競技色の強いFPSを本気でやる時間と、日常的にINZONE Budsを使う時間を分けたいというユーザーには、INZONE E9をサブ機として持っておくのも合理的な選択だ。17,600円という価格は決して安くないが、試合モードと日常モードを道具で切り替えるというアプローチは、気持ちの面でも集中力のスイッチになりやすい。

INZONE KBD-H75(ゲーミングキーボード)・INZONE Mouse-A(ゲーミングマウス) Fnatic共同開発のキーボードとマウスで、キーボードはテンキーレス・アルミトップケース・ガスケットマウント・ポーリングレート8,000Hzという競技向けの仕様を持つ。マウスは約48.4gの軽量設計で5分の急速充電で約10時間使用可能。INZONEのデスクセットを揃える際の入力デバイスとして組み合わせやすい。


【弱点補完】外付けマイクの追加

INZONE Budsの内蔵マイクは日常的なボイスチャットには問題ない水準だが、ゲーム配信や録音用途では明らかに力不足になる。この弱点を補う最も現実的な方法が、別途USBマイクまたはコンデンサーマイクを追加することだ。

USB接続で手軽に使えるマイクとしてはBlue Yeti・HyperX SoloCast・Elgato Wave:3などが定番だ。価格帯は5,000〜20,000円程度の幅があり、配信の頻度や求める音質によって選択肢が変わる。ゲームの音はINZONE Budsで聞きながら、配信マイクは別に立てるというデュアル運用が、INZONE Budsユーザーのなかでは標準的な配信環境の構成になっている。INZONEのゲーム/チャット分離出力機能と組み合わせることで、配信音声の管理精度がさらに上がるのでこの組み合わせは非常に相性が良い。

購入前のよくある疑問に答えます

  • PS5以外のゲーム機(Xbox・Switch)での使用可否は購入前の最頻出疑問
  • iPhoneやAndroidスマートフォンとの接続方法に関する質問が多い
  • INZONE BudsとINZONE E9のどちらを選ぶべきかという比較質問も定番
  • Macでは主要機能が使えない点を知らずに購入するケースがある
  • 音楽鑑賞・通勤などゲーム以外の用途での使い勝手を気にする声も多い

Q. Nintendo SwitchやXboxでも使えますか?

Nintendo Switchについては、USB Type-CポートにINZONE Budsのドングルを直接挿すことで接続して使用できるという報告がある。ただしSwitch本体のUSBポートの位置や携帯モードでの使い勝手など制限はあり、公式に動作保証されているわけではない点は理解しておきたい。

Xboxについては非対応だ。INZONE BudsはPC(Windows)とPS5に最適化されており、Xbox Series X/SはINZONEブランド全体としてサポート対象外になっている。Xboxをメインのゲーム機として使っている場合は、SteelSeries Arctis GameBudsやRazer Hammerhead HyperSpeedのようなXbox対応モデルを選ぶ方が確実だ。


Q. iPhoneやAndroidスマートフォンで使えますか?

接続方法が2通りあるため、スマートフォンの機種によって使い勝手が変わる。

USB Type-C端子を持つスマートフォンなら、付属のドングルを直接挿すことで低遅延接続が可能だ。iPhone 15以降のモデルもUSB-Cに変わっているため、ドングル接続での使用ができる。これが最も安定した接続方法で、音ゲーをスマートフォンでプレイする場合もドングル経由であれば遅延を感じないという評価がある。

Bluetooth LE Audio経由での接続は、対応スマートフォンのみで使える。Xperia 1 Wや Xperia 5 Wなど一部の機種が対応しているが、2026年時点でもLE Audio対応端末の数はまだ限られている。通常のBluetooth(Bluetooth Classic)には非対応なので、「普通のBluetoothで繋げばいい」という感覚で購入すると使えないことになる。スマートフォンとの接続を想定しているなら、事前に自分の端末がLE Audioに対応しているか、またはUSB-C端子があるかを確認しておくことが重要だ。


Q. MacBookやMacでは使えますか?

物理的な接続自体は可能で、ドングルをMacのUSB-Cポートに挿せば音は出る。しかしINZONE HubがWindows専用ソフトウェアのため、Macでは動作しない。つまりイコライザー設定・立体音響の個人最適化・ゲーム/チャット分離出力・タッチセンサーのカスタマイズといったINZONE Budsの主要機能のほとんどがMacでは使えない状態になる。

Sony | Headphones ConnectアプリとLE Audio接続を組み合わせればイコライザーの一部機能は使えるが、それはINZONE Budsが本来持つ機能のごく一部に過ぎない。Macメインの環境でゲームをプレイしている場合は、INZONE Budsの機能を持て余す可能性が高いため、購入前に自分の環境を冷静に確認することをすすめる。


Q. INZONE BudsとINZONE E9、どちらを買うべきですか?

この質問への答えは使い方によってかなりはっきり分かれる。

ワイヤレスで使いたい・長時間ゲームセッションが多い・PS5とPCの両方で使いたい・ノイズキャンセリングが欲しいという条件が揃うならINZONE Budsだ。価格は29,700円と高いが、バッテリー12時間・個人最適化立体音響・ゲーム/チャット分離出力というゲーマー向けの機能セットは唯一無二のものがある。

一方でケーブルの煩わしさを気にせず競技に集中したい・遅延ゼロを絶対条件にしたい・大会への出場も念頭にある・予算を抑えたいという場合はINZONE E9が向いている。17,600円とBudsより1万円以上安く、完全密閉構造による高い遮音性とFPS特化のチューニングは競技プレイヤーの要求に真正面から応えている。ただしマイクは非搭載なのでボイスチャット用の別途マイクが必要になる。

「どちらかひとつ」と問われれば、日常的なゲーミング用途ならINZONE Buds、競技・大会出場も視野に入れているならINZONE E9というのが素直な答えだ。


Q. ゲーム以外の音楽鑑賞や通勤にも使えますか?

ゲーミングイヤホンというカテゴリーから「音楽には向かないのでは」と思う人も多いが、INZONE Budsはゲーム以外の用途でも十分実用的に使える製品だ。8.4mmのダイナミックドライバーXはソニーの音楽用イヤホンWF-1000XM5と同じドライバーユニットを採用しており、音楽的な音質の素性は高い。実際に「WF-1000XM5と大きく差がないように感じた」というユーザーの声もある。

ノイズキャンセリングも搭載しているため通勤・通学での使用にも対応できる。Sony | Headphones ConnectアプリをLE Audio接続で使えばアダプティブサウンドコントロール(場所や動作に応じてANCと外音取り込みを自動切替する機能)も利用可能になる。ただし日常使いのイヤホンとして「普通のBluetooth接続でスマートフォンとすぐ繋ぎたい」という場面では、LE Audio非対応機種ではドングルの持ち歩きが必要になる手間が出てくる。ゲームがメインで音楽はサブという用途であれば十分こなせるが、通勤専用として買うには価格と利便性のバランスが悪いと感じる人もいるだろう。


Q. ANCをオンにするとバッテリーはどれくらい変わりますか?

USBトランシーバー接続時の本体バッテリーは、ANCオフで最大12時間、ANCオンで最大11時間となっている。差は1時間程度であり、他社のANC搭載イヤホンと比べると消費の増加幅は小さい。これは新開発の「低消費電力プロセッサーL1」の恩恵によるもので、ANCを常時オンにしても実用上ほとんど問題のない設計になっている。

なお外音取り込みモード(アンビエントサウンドモード)をオンにした場合も同様にバッテリー消費は増加する。また各種機能の組み合わせや音量・使用環境によって実際の持続時間は変わるため、メーカー公表値はあくまで目安として参考にしておくのが現実的だ。急速充電に対応しており5分の充電で約60分使えるため、バッテリー切れが近づいても短時間で一定の回復ができる点は安心感につながる。


Q. ファームウェアのアップデートはどうやってするのですか?

INZONE BudsのファームウェアアップデートはINZONE Hubから行う。USBトランシーバー経由でPCとINZONE Budsを接続した状態でINZONE Hubを起動すると、アップデートが利用可能な場合に通知が表示される仕組みだ。アップデートの内容には接続安定性の改善・機能追加・バグ修正などが含まれており、購入後しばらくたってから確認すると初期バージョンから複数回のアップデートが積み重なっているケースもある。

購入したらまず最初にINZONE Hubをインストールして最新のファームウェアに更新しておくことが、安定した動作環境を整えるうえでの基本だ。アップデート中はINZONE Budsをケースから出したままにしておき、充電が十分残っている状態で行うことが推奨されている。アップデート完了後は一度ケースに戻してから取り出し直すと設定が正常に反映されやすい。

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この記事を書いた人

家電が好きで、白物家電からスマート家電まで実際に使い比べてきた。スペックだけでなく、使いやすさや生活へのなじみやすさを重視して評価している。家電マニアでは、日常で役立つ家電の選び方と使い方を実体験ベースで発信している。

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