自宅で焼肉をするたびに、煙が部屋中に充満して翌日まで臭いが残る。テーブルや床に油が飛び散って掃除が大変。そんな悩みを抱えながらも「おうち焼肉をもっと気軽に楽しみたい」と思っている人は多いはずだ。イワタニ CB-SLG-3「やきまるスリム」は、2025年3月に発売されたやきまるシリーズの最新モデルで、煙を抑える従来の構造に加え、長年ユーザーから指摘されていた油はね問題にも初めて正面から取り組んだ製品だ。カセットガス直火ならではの香ばしい焼き上がりを保ちながら、室内でも快適に焼肉を楽しめるかどうか。本記事では仕様・過去モデルとの比較・他社製品との違い・実際の使い勝手まで、購入前に知っておくべき情報をまとめて解説する。本記事の情報はメーカー公式情報・専門レビューサイト・複数のユーザー口コミをもとに構成している。
この記事でわかること
- CB-SLG-3が初代・やきまるIIから何をどう改善したのか、3世代の違いと買い替えの判断基準
- アラジン・山善など電気式の競合モデルと比べたときのCB-SLG-3の強みと弱み
- 煙・油はね・後片付けなどユーザーが実際に困っている問題とその具体的な解決策
煙と油はねを同時に解決?実際に使ってわかった本音評価
- やきまるスリムは「煙が少ない」だけでなく「油はね軽減」まで進化した最新モデル
- 直火ならではの焼き上がりのおいしさは電気式ライバルにはない明確な強み
- 2〜3人のおうち焼肉用途に特化した割り切り設計で、用途さえ合えば満足度は高い
- 完全無煙・大人数・多機能を求める人には合わない場面もある
結論から言うと「おうち焼肉を週1でやりたい人には素直におすすめできる」
CB-SLG-3の本音の評価を一言で表すなら、「2〜3人の家庭で定期的に焼肉をしたい人向けに、これ以上ない割り切り設計の製品」という言葉が一番しっくりくる。煙を抑えて室内焼肉を可能にするという9年前からのコンセプトはブレておらず、2025年モデルでは長年の懸案だった油はね問題にもきちんと手が入った。「スモークレス焼肉グリルを買うなら何がいいか」という問いに対して、2026年時点でCB-SLG-3の名前を出すことに迷いはない。価格・使いやすさ・焼き上がりのバランスで、このカテゴリの基準点になっている製品だ。
煙の少なさは期待通り、油はね軽減は想像以上だった
スモークレス性能については、やきまるシリーズを使ったことのある人であれば「知っている通り」の安定した出来だ。塩ベースの赤身肉や鶏肉、野菜類を中火で焼く分には、使用中に煙が気になる場面はほぼない。タレつき肉では多少の煙が出るというのも従来通りで、ここは使い方の工夫でカバーできる範囲だ。
一方で今回の新機能である油はねガードの効果は、前モデルを使っていたユーザーほど「これはかなり違う」と感じる部分だと思う。高さ約4.7cmのガードが周囲を囲む構造によって、テーブルへの油の飛び散りが目に見えて減る。食後にテーブルを拭く範囲と手間が明確に減ったという実感は、毎回の片付けストレスに直結する部分なので、地味ながらも実際の使用満足度に効いてくる改善だ。「ガードがついたらモデルチェンジのたびに高さが増していくのでは」という心配も、バーナー構造を一から見直してスリム化を実現したことで前モデルと同じ高さ149mmに収まっており、食卓での圧迫感もない。
直火の焼き上がりは、やはり電気式とは別物
CB-SLG-3を使っていて最も満足感が高いのは、焼き上がりのおいしさだ。カセットガスの直火でプレートを加熱する方式は、電気ヒーターや遠赤外線式と比べてプレート表面温度の立ち上がりが早い。肉を乗せた瞬間からジュッという音とともに表面が焼き固まり、焼き色がしっかりついた香ばしい仕上がりになる。同価格帯の電気式スモークレスグリルと食べ比べると、焼き上がりの「こんがり感」と「香ばしさ」に差を感じる人は多いはずだ。
煙を抑えることと焼き上がりのおいしさを両立しているのがやきまるシリーズの本質的な強みで、CB-SLG-3もその点は変わらない。遠赤外線系のふっくら仕上げが好きな人には向かないが、焼肉らしいこんがりした食感を求めるなら直火式の方が満足できる。
正直に言うと気になるポイントも2つある
CB-SLG-3を手放しで絶賛したいところだが、正直に気になる点も書いておく。
ひとつはプレートサイズだ。直径233mmという焼き面は2〜3人での使用を前提に設計されており、4人以上が同時に食べようとすると回転効率が落ちる。家族が多い家庭や友人を招いて大人数で楽しみたいシーンには、プレートの小ささがネックになる場面が出てくる。このサイズの限界は9年間変わっておらず、CB-SLG-3でも解消されていない。
もうひとつはタレつき肉への煙対策だ。脂の煙化を防ぐ構造はよくできているが、タレの糖分が焦げて発煙するメカニズムには根本的に対応できていない。スーパーで売っている焼肉用のタレ漬け肉をそのまま焼くスタイルが多い家庭では、「思ったより煙が出る」と感じることがあり得る。この点は使い方と食材の選び方で対処できる範囲ではあるが、製品の限界として知っておいた方が購入後のギャップを防げる。
前モデルからの買い替えは「油はねが気になっていたか」で決まる
やきまるII(CB-SLG-2)からCB-SLG-3への買い替えを迷っている人に向けて言うと、判断基準はシンプルだ。「油はねが気になっていたか、いなかったか」、それだけで決まる。煙の少なさも焼き上がりも後片付けの基本も、CB-SLG-2で満足していたなら買い替えで体感が劇的に変わることはない。油はねをずっと不満に思っていたなら、CB-SLG-3のガード付き水皿は明確に刺さる改善点だ。初代(CB-SLG-1)からなら、フッ素加工の拡大と油はね対策の両方が加わっているため、買い替えの恩恵は大きい。
こんな人には自信を持っておすすめできる
CB-SLG-3が本当にフィットするのは、2〜3人家族でおうち焼肉を月に数回楽しみたい人、マンション住まいで煙やにおいを気にしながら焼肉をしてきた人、直火ならではの焼き上がりを求めている人、アウトドアや屋外でも使いたい人だ。価格も6,000円台から手が届き、維持コストはカセットガス代とたまのプレート交換だけというシンプルさも魅力だ。煙の少なさと直火の美味しさをこの価格で両立できる製品は、2026年時点でも他にはほとんどない。用途がはまる人にとっては、買って後悔するケースが想像しにくい製品だと率直に思う。
IWATANIとやきまるシリーズ
- 創業1930年、工業用ガスの販売から始まった岩谷産業の90年以上の歩み
- 1953年に日本初の家庭用LPガス販売を開始し、台所のガス革命を起こした
- 1969年にカセットこんろ「カセットフー」を発売し、調理の常識を塗り替えた
- 2016年のやきまる初代発売から9年でシリーズ累計230万台超を達成
1930年代:溶接ガスの売り子として始まった
岩谷産業の歴史は、大阪市港区の片隅で始まった。1930年(昭和5年)、創業者・岩谷直治が「岩谷直治商店」を個人で立ち上げ、酸素・溶接棒・カーバイドを取り扱い始めたのが出発点だ。当時の主な顧客は工場や造船所で、家庭とはまったく縁のないビジネスだった。ただ、ここで培われたガスを扱う専門知識と安全への意識が、後の事業展開の土台になっている。
「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」という企業理念は創業者・岩谷直治の言葉から来ており、ダーウィンの進化論をヒントに「社会に必要とされるものが残る」という考え方を軸に据えたものだ。この哲学は単なる標語ではなく、その後の岩谷産業がどんな事業に取り組んできたかを見ればよくわかる。
1953年:日本の台所を一変させたLPガスの販売開始
1953年(昭和28年)、岩谷産業は日本で初めて家庭向けLPガス(プロパンガス)「マルヰプロパン」の全国販売を開始した。それまでの日本の台所では薪や炭で火を起こすのが当たり前で、毎日の炊事は重労働だった。LPガスはそれを一気に変えた。栓をひねれば瞬時に火がつく。煮炊きの時間が短縮され、特に家事を担っていた主婦たちの負担が大幅に軽くなった。
「燃料革命」という言葉があるが、岩谷産業のLPガスはまさにその立役者のひとつだった。その後、「MaruiGas(マルヰガス)」ブランドは全国約340万世帯以上に普及し、LPガスのNo.1ブランドとして成長していく。
1964年:東京オリンピックの聖火台にイワタニのLPGが
1964年(昭和39年)の東京オリンピックは、岩谷産業にとっても象徴的な出来事だった。国際的な舞台である聖火台の燃料として、同社のLPガスが採用されたのだ。これは単なる取引ではなく、安全性と安定供給においてトップレベルの信頼を得ていた証だった。工業用ガスの販売からスタートして約30年、岩谷産業はすでに日本のガス産業を代表する存在になっていた。
1969年:誰でも使えるカセットこんろ「カセットフー」の誕生
岩谷産業の歴史の中でも特に大きな転換点が、1969年(昭和44年)のカセットこんろ発売だ。当時、ヨーロッパではアウトドア向けのガスバーナーが普及し始めていたが、取り扱いに専門知識が必要で、一般家庭が気軽に使えるものではなかった。そこで岩谷産業は「ホースがいらない、専門知識もいらない、誰でもどこでも使えるガスコンロ」を目指して開発に着手。様々な試作を重ねた末に完成したのが、「イワタニ・ホースノンこんろ カセット・フー(炎の小箱)」だ。
カセット式のボンベをセットするだけで点火できるシンプルな設計は革新的で、家庭用からアウトドアまで幅広い需要を取り込んでいった。この「カセットフー」シリーズがロングセラー商品へと育ち、現在に至るまでカセットコンロのカテゴリでイワタニが国内トップシェアを維持する礎となった。
2016年:おうち焼肉の概念を変えた「やきまる」初代の登場
2016年(平成28年)、イワタニは「カセットガス スモークレス焼肉グリル やきまる(CB-SLG-1)」を発売した。それまでも家庭用の焼肉グリルは存在していたが、多くは「煙が出るのは仕方ない」という前提で作られていた。やきまるはそこに真っ向から挑んだ。
プレートの温度を210〜250℃に抑えることで肉の脂が煙化しにくい構造にし、さらに脂を炎に落とさない設計を組み合わせることで、室内でも使えるスモークレスグリルを実現した。直火式なのでお肉がこんがり美味しく焼けるという焼き上がりの良さも支持され、ブロンズカラーの温かみあるデザインと相まって大ヒット商品となった。
2021年:フッ素加工を拡大した「やきまるII(CB-SLG-2)」
初代やきまるが爆発的に売れる中、2021年(令和3年)に後継モデル「やきまるII(CB-SLG-2)」が登場した。基本的な煙を抑える構造や火力(1.0kW)、連続燃焼時間(約217分)は初代と変わらないが、変更点はフッ素樹脂加工の範囲の拡大だ。初代では焼肉プレート部分だけに施されていた加工が、本体上部とボンベカバー周辺にも広がった。使用後の拭き掃除がぐっと楽になり、さらに使いやすくなったと評価された。カラーはシルバー×ブラックのスタイリッシュなデザインに一新され、より現代的なキッチン空間にも馴染みやすくなった。
2025年:油はねも軽減した「やきまるスリム(CB-SLG-3)」へ
やきまるシリーズが累計販売台数230万台を超える中、長年のユーザーから寄せられていた声があった。「煙は少ないけど、油はねがまだ気になる」というものだ。2025年(令和7年)3月14日、その声に応える形で「カセットガス スモークレス焼肉グリル やきまるスリム(CB-SLG-3)」が発売された。
ガード高さ約4.7cmの新設計「ガード付き水皿」によって油のはね・飛び散りを軽減しつつ、バーナーの形状と配置を一から見直すことでスリム化も実現。油はねガードが付いても食卓での圧迫感がなく、従来品と変わらない高さに収まっているのはバーナー設計の工夫の賜物だ。初代やきまるの発売から9年。ユーザーの声を一つひとつ拾い上げながら進化を続けてきたシリーズは、CB-SLG-3でまた一段階上へ踏み出した。
全スペック詳細と見逃せない3つの注目機能
- 本体サイズは319×279×149mmのコンパクト設計、重量1.9kgで取り回しが楽
- 最大発熱量1.0kW(900kcal/h)、カセットガス1本で約217分の連続燃焼
- プレート温度を210〜250℃に制御する3重構造で煙を大幅に抑制
- 新設計「ガード付き水皿」で油はねも軽減、フッ素加工で後片付けも簡単
基本スペック一覧
CB-SLG-3の主なスペックをまとめると下記の通りだ。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 本体サイズ | 幅319×奥行279×高さ149mm |
| プレートサイズ | 直径233mm |
| 重量 | 約1.9kg |
| カラー | チャコールメタリック |
| 最大発熱量 | 1.0kW(900kcal/h) |
| ガス消費量 | 約76g/h |
| 連続燃焼時間 | 約217分 |
| 点火方式 | 圧電点火方式 |
| 容器着脱方式 | マグネット方式 |
| 安全装置 | 圧力感知安全装置・容器装着安全装置 |
| 本体材質 | 鋼板(粉体塗装) |
| プレート材質 | アルミダイカスト(フッ素樹脂加工) |
| 水皿材質 | 鋼板(耐熱塗装) |
| 使用ガス | イワタニカセットガス |
| 製造国 | 日本製 |
スペック上で特に目立つのはやはりサイズだ。幅・奥行きともに約30cm強に収まっており、ダイニングテーブルに置いても邪魔にならない。重さも約1.9kgと軽く、収納棚からサッと取り出して使える手軽さが普段使いのしやすさにつながっている。
注目ポイント①:プレート温度を制御する煙低減の仕組み
やきまるスリムの核心は「なぜ煙が少ないのか」という部分にある。一般的なホットプレートや鉄板は温度が300℃を超えることも多く、その高温によって肉の脂が気化・煙化する。CB-SLG-3はバーナーとプレートの間に適度に熱がこもる構造を採用することで、プレート表面を210〜250℃にコントロールしている。この温度帯はお肉がこんがり焼ける上限であり、かつ脂が煙化しにくいギリギリのラインだ。
さらに、プレートには傾斜とスリット(溝)が設けられており、焼いた肉から出た脂がスムーズにプレート下の水皿へ落ちる設計になっている。脂が炎に直接触れれば一気に燃えて煙が上がるが、CB-SLG-3はその経路を断っている。プレート温度の管理・脂の誘導・炎への接触防止という3つの工夫が組み合わさって、スモークレスに近い環境を実現している。この構造は特許(第6375336号)を取得済みだ。
注目ポイント②:新設計「ガード付き水皿」で油はねも解決
初代から続くやきまるシリーズに対して、長年ユーザーから寄せられていた不満が「油はねが気になる」という声だった。煙は抑えられても、テーブルやコンロ周りに油が飛ぶ問題は残っていたのだ。CB-SLG-3はその点に正面から取り組んだ。
直径約23cmのプレートを囲む形で、高さ約4.7cmのガードをプレート周囲に配置した。水皿のフチ自体を高く設計してガードの役割を持たせる構造で、余計な部品を追加せずにコンパクトさを保ちながら油はね対策を実現している。食後にテーブルを拭く手間がかなり変わる部分で、日常的に使う上での快適さに直結している。
注目ポイント③:油はねガードがあっても従来と同じ高さに収まった理由
ガード付き水皿を採用すると当然、本体の高さが増すことが予想される。しかしCB-SLG-3は前モデルのやきまるIIと同じ高さ149mmに抑えられている。これはバーナーの形状と配置を一から見直し、内部構造をスリム化した結果だ。食卓に置いたときの圧迫感が少なく、対面の人の顔が見えないほど背が高くなってしまうというストレスがない。機能が増えても使い勝手が落ちないという点は、設計上の大きな工夫が背景にある。
注目ポイント④:直火だからこそ生まれる焼き上がりのおいしさ
電気式の無煙ロースターと比較したときに、CB-SLG-3が持つ明確なアドバンテージは「直火調理ができる」という点だ。直火はプレートの表面温度の立ち上がりが早く、お肉の表面をすばやく焼き固めることで旨味を閉じ込めやすい。電気ヒーターや遠赤外線式に比べて、カセットガス直火は焼き色がつきやすく「こんがり感」が出やすいのが特徴だ。
焼肉だけでなく、ステーキや海鮮グリル、サムギョプサルなど焼肉以外の料理にも使える汎用性もある。アウトドアやベランダでカセットガスさえあれば使えるという電源不要の使い勝手も、電気式との大きな違いだ。
注目ポイント⑤:マグネット式着脱と安全装置
カセットガスの取り付けはマグネット方式で、ワンタッチに近い感覚でセットできる。特に力が必要なひねり込み式ではないため、ガスボンベの着脱がスムーズに行える。また、圧力感知安全装置と容器装着安全装置の2種類の安全機構が搭載されており、万が一ガスボンベが正しくセットされていない状態ではガスが出ない設計になっている。国が定める安全基準を満たした証であるPSLPGマークも取得済みで、日本製の品質基準をクリアした製品であることが確認されている。
本体価格から年間維持費まで、トータルコストを徹底計算
- 本体実売価格は6,640円〜9,240円前後、購入先によって価格差がある
- カセットガス1本あたり約170〜200円、週1回使用なら月200〜400円程度
- 消耗品は交換用プレートのみで1,320〜1,540円、本体の維持コストは非常に低い
- 焼肉店外食と比較すると、ランニングコストの差は圧倒的に大きい
本体の購入価格はどこで買うかで変わる
CB-SLG-3はメーカー希望小売価格がオープン価格に設定されており、販売店によって実売価格に差が出る。価格.comで確認できる最安値は6,640円前後だが、家電量販店や公式オンラインショップ(イワタニアイコレクト)では8,000〜9,000円台の表示も珍しくない。実売ベースで見ると、Amazonや楽天市場での最安クラスが6,640円前後、一般的な量販店では7,000〜8,000円台、家電Watchのレビューでは9,240円前後という実売価格も確認されている。
購入場所を選ぶなら、価格.comやAmazonで最安値を確認した上で購入するのがコストパフォーマンス上は合理的だ。ただし楽天市場はポイント還元との組み合わせで実質価格が下がるケースもあるため、還元率次第でどちらが得かは変わる。公式のイワタニアイコレクトで購入すると、純正パーツの入手やサポート面で安心感がある。
カセットガスのコストを月単位で考えると
CB-SLG-3の燃料はイワタニ純正カセットガスで、ガス消費量は約76g/h、カセットガス1本(250g入り)あたりの連続燃焼時間は約217分(約3時間37分)だ。
カセットガスの市販価格はイワタニ純正3本パックで550〜650円前後が目安で、1本あたり約180〜220円程度になる。これを使用頻度で換算すると:
- 週1回・1時間程度の使用:月に1本未満の消費で、ガス代は月200円以下
- 週2〜3回・1〜2時間の使用:月1〜2本消費で、ガス代は月200〜400円程度
- ほぼ毎日使用:月3〜4本消費で、月600〜800円程度
家族2〜3人で週末に焼肉を楽しむ程度の使い方であれば、月のガス代は200〜400円に収まるケースがほとんどだ。電気式の無煙ロースターと違い電気代がかからない分、ランニングコストはガス代のみとシンプルに計算できる。
消耗品のコストは「プレート交換」だけ考えればいい
CB-SLG-3の維持コストで考えておくべき消耗品は、実質的にプレートのみだ。純正交換用プレート「CB-SLG-1-P」はCB-SLG-3にも対応しており、イワタニアイコレクトで1,320〜1,540円程度で販売されている。
フッ素樹脂加工は熱を持った状態での洗いや、金属タワシの使用などで劣化が早まる。逆に正しく扱えば(冷ましてから洗う・柔らかいスポンジを使う)かなり長持ちする消耗品でもある。サードパーティの互換プレートも2,000〜3,000円台で複数枚セットが流通しており、予備を持っておくという選択肢もある。
本体の鋼板フレームやバーナー部分は頑丈で、普通に使っている限り何年も持つ設計だ。やきまる初代(CB-SLG-1)の2016年発売から9年以上経過した現在でも、プレートを交換しながら現役で使い続けているユーザーが多いことを考えると、本体の耐久コストはほとんどかからないといって良い。
年間トータルコストで考える
週1回・1〜2時間の標準的な使用を想定した場合の年間コストを試算してみる。
| 項目 | 年間の目安 |
|---|---|
| カセットガス代 | 約2,400〜4,800円(月200〜400円×12) |
| プレート交換 | 約1,500円前後(1〜2年に1回程度) |
| その他消耗品 | ほぼゼロ(スポンジ・洗剤は通常の台所用品で対応可) |
| 合計(年間) | 約3,000〜6,000円程度 |
本体購入費を加えると初年度は1万〜1万5,000円程度になるが、2年目以降は年間3,000〜6,000円の維持費だけで使い続けられる計算になる。
外食との比較で考える実質的なコストパフォーマンス
CB-SLG-3のコストパフォーマンスを実感しやすいのが、焼肉店との比較だ。家族3〜4人で焼肉店に行けば、食材費・席料・飲み物込みで1回あたり8,000〜15,000円以上かかることは珍しくない。対してCB-SLG-3を使った自宅焼肉であれば、スーパーで購入した食材費が中心で1回1,500〜3,000円程度に収まるケースがほとんどだ。
本体価格6,640〜9,240円は、月1回の自宅焼肉で外食費を節約するだけで、数回で元が取れる計算になる。ランニングコストの低さと合わせて考えると、価格面でのハードルは最初の購入費だけと言ってもいい。焼肉好きな家庭にとっては、単なる調理器具ではなく「外食費の節約ツール」として見た方がコストの捉え方が正確かもしれない。
3世代モデルを比較|どのモデルを選ぶべきか判断基準を整理
- やきまるシリーズは初代CB-SLG-1(2016年)→やきまるII CB-SLG-2(2021年)→やきまるスリム CB-SLG-3(2025年)と3世代にわたって進化
- 火力・連続燃焼時間・プレートサイズは3モデルすべてで共通スペック
- モデルごとの進化ポイントはフッ素加工範囲の拡大と油はね対策・スリム化
- 現在初代・やきまるIIを持っている人が買い替えるべきかどうかの判断軸も整理
3世代のスペック比較表で違いを整理する
まず3モデルの主なスペックを横並びで見てみよう。
| 項目 | CB-SLG-1(初代) | CB-SLG-2(やきまるII) | CB-SLG-3(やきまるスリム) |
|---|---|---|---|
| 発売年 | 2016年 | 2021年 | 2025年 |
| 本体サイズ | 303×278×149mm | 303×278×149mm | 319×279×149mm |
| プレート直径 | 233mm | 233mm | 233mm |
| 重量 | 約2.0kg | 約2.0kg | 約1.9kg |
| 最大発熱量 | 1.0kW | 1.0kW | 1.0kW |
| 連続燃焼時間 | 約217分 | 約217分 | 約217分 |
| カラー | ブロンズ×ブラック | シルバー×ブラック | チャコールメタリック |
| フッ素加工範囲 | プレートのみ | プレート+本体上部+ボンベカバー | プレート+本体上部+ボンベカバー |
| 油はねガード | なし | なし | あり(高さ約4.7cm) |
| バーナー構造 | 標準 | 標準 | 新設計(スリム化) |
火力・プレートサイズ・連続燃焼時間という基本性能は3モデルとも完全に同じだ。つまりやきまるシリーズの進化は「より美味しく焼けるようになった」という方向ではなく、「より使いやすく・片付けやすく・快適になった」という方向で行われてきた。
初代CB-SLG-1:ブロンズカラーが象徴するオリジナルの個性
2016年に登場した初代やきまる(CB-SLG-1)は、「室内でスモークレスな焼肉ができる」という当時としては画期的なコンセプトで市場に登場した。温かみのあるブロンズ×ブラックの配色はアウトドア感があり、キャンプや庭BBQにも違和感なく溶け込む雰囲気が特徴だった。
スモークレス構造そのものは現行モデルと同じ特許技術を使っており、焼肉グリルとしての基本性能は今でも十分通用する。弱点として挙げられていたのは、フッ素加工がプレート部分にしか施されていなかったことで、使用後に本体上部やボンベカバーに付いた油汚れが拭き取りにくい点だった。とはいえ発売から9年を経た現在でも現役で使い続けているユーザーが多いのは、それだけ本体の耐久性と基本性能が高い証でもある。
やきまるII CB-SLG-2:掃除のしやすさを大幅に改善した実用進化版
2021年登場のやきまるII(CB-SLG-2)は、初代との見た目の変化(ブロンズ→シルバー)よりも、フッ素加工の範囲が拡大された点が本質的な改良だ。本体上部とボンベカバー周辺にもフッ素樹脂加工が施されたことで、使用後に付着した油汚れをサッと拭き取れるようになった。初代では油がこびりついていた部分が、新品のフライパンのように油が動く感覚で拭けるようになったという声も多かった。
スモークレス性能・火力・プレートサイズはすべて初代と同一で、実質的に「掃除しやすくなった初代」という位置づけだ。価格も発売後に普及が進むにつれて下がり、初代より安く購入できるケースも出てきた。機能が上がって価格が下がるという、コストパフォーマンスが非常に高いモデルとして評価されている。
やきまるスリム CB-SLG-3:9年越しの「油はね問題」にようやく答えを出した
CB-SLG-3の最も大きな変化は、ガード付き水皿による油はね軽減機能の追加だ。やきまるシリーズに対してユーザーから長年寄せられていた「煙は減ったけど、油はねはまだ気になる」という声にようやく答えた形になる。高さ約4.7cmのガードがプレート周囲を囲むことで、テーブルへの油の飛び散りが目に見えて減る。毎回の食後に油汚れが広範囲に広がるストレスから解放されるインパクトは、実際に使ってみると想像以上に大きい。
加えて、バーナーの形状と配置を見直すことで本体のスリム化も達成した。ガードが付いたにもかかわらず高さは前モデルと同じ149mmに収まっており、食卓での存在感が増しすぎない設計になっている。重量も約2.0kgから約1.9kgへわずかに軽くなった。
「初代・やきまるIIを持っている人」は買い替えるべきか
ここが多くの既存ユーザーが気になるポイントだろう。結論から言うと、判断は「油はねがどれだけ気になっているか」によって分かれる。
煙の少なさ・焼き上がりのおいしさ・後片付けの手間という点では、初代ややきまるIIを使い続けても大きな不満はないはずだ。これらの基本性能は3モデルで共通しており、CB-SLG-3に買い替えたからといって突然「もっとおいしく焼ける」「もっと煙が減る」という変化は起きない。
一方で、「毎回テーブルに油が飛んで拭き取るのが面倒」「食後にコンロ周りの油汚れがひどい」と感じているユーザーにとっては、CB-SLG-3の油はねガードは明確に刺さる改善点だ。また、現在のプレートのフッ素加工が劣化してきたタイミングで「プレートだけ交換するか、本体ごと新しくするか」を検討する良い機会にもなる。交換用プレート(CB-SLG-1-P)はCB-SLG-3にも対応しているため、コストを抑えたいならプレート交換で対応する選択肢も現実的だ。
電気式ライバル4機種と比べてわかった強みと弱み
- スモークレス焼肉グリル市場はカセットガス式・電気式・遠赤外線式の3タイプに大別される
- CB-SLG-3の最大の強みは「直火による焼き上がり」と「電源不要の使い勝手」
- アラジン・山善・GLAMPなど電気式ライバルは煙の少なさや多機能性で対抗
- 何を重視するかによってベストな選択肢は変わる
比較対象となる主要4モデルをまず整理する
スモークレス焼肉グリル市場にはさまざまなアプローチの製品が並んでいる。CB-SLG-3と比較するにあたって、実際に市場でぶつかっている主要モデルを取り上げる。マイベストの無煙ロースターランキング(2025年11月時点)でも上位に入る、アラジン グラファイトグリラー(AEG-G13A)、山善 XGRILL PREMIUM(YGMC-FXT130)、GLAMP. 超少煙グリル(SG-01)の3モデルを軸に比べてみよう。
| 項目 | CB-SLG-3 | アラジン AEG-G13A | 山善 XGRILL PREMIUM | GLAMP. SG-01 |
|---|---|---|---|---|
| 熱源 | カセットガス(直火) | 電気(遠赤外線) | 電気(ヒーター+吸煙ファン) | 電気(遠赤外線) |
| 電源 | 不要 | 必要 | 必要 | 必要 |
| 煙の少なさ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| 油はね対策 | ○(ガード付き) | ○ | ◎ | ○ |
| 焼き上がり | こんがり直火風 | ふっくら遠赤外線 | 標準的 | 七輪風 |
| アウトドア対応 | ○ | × | × | × |
| 価格帯 | 6,640〜9,240円 | 12,000〜18,000円 | 6,000〜12,000円 | 9,000〜13,000円 |
| 温度調節 | つまみ(無段階) | 6段階 | 4段階 | 3段階 |
アラジン グラファイトグリラー AEG-G13A:遠赤外線の「ふっくら感」が強み
アラジンのグラファイトグリラーは遠赤外線加熱を採用しており、食材の内部からじんわり温めるため、お肉がふっくらジューシーに仕上がりやすいのが特徴だ。0.2秒という瞬時発熱も売りで、予熱時間がほぼ不要な点は使い始めのストレスを減らす。油の飛沫防止設計と6段階の温度調節機能が組み合わさり、煙を抑えながら快適に焼き物が楽しめる。収納バッグが付属している点もアウトドア愛好家には嬉しい仕様だ。
ただし熱源が電気であるため、コンセントのある室内での使用が前提になる。直火のような強い焼き色は出にくく、「こんがり感」を重視するユーザーには物足りなさが出ることもある。価格帯もCB-SLG-3より高めで、12,000〜18,000円前後が相場だ。煙を最小限にしつつ、やわらかく仕上げたいという人には向いているが、カセットガス直火のパワフルな焼き上がりとは方向性が異なる。
山善 XGRILL PREMIUM:吸煙ファンで煙を積極的に吸い込む
山善のXGRILL PREMIUMは、スモークレス系製品の中でも珍しい「吸煙ファン内蔵」という仕組みを採用している。グリル側面の穴から調理中に出た煙を直接吸い込む構造で、煙を「出にくくする」のではなく「出ても吸い込む」というアプローチだ。さらにプレートがX字形状の立体的なカットになっており、油が落ちやすい設計で油はね軽減効果も高い。
使い勝手はシンプルで、温度設定を4段階から選ぶだけで調理を始められる。プレートにはフッ素加工が施されており後片付けもしやすい。価格帯は6,000〜12,000円とモデルによって幅があり、CB-SLG-3と価格的に重なる部分もある。ただし吸煙ファンの稼働に電源が必要で、屋外への持ち出しには向かない。また電気式のため、直火のような「炎で焼く」感覚は得られない。
GLAMP. 超少煙グリル SG-01:七輪のような雰囲気と自動温度調整
GLAMP.の超少煙グリルは、遠赤外線カーボンヒーターと自動温度調整(約230℃±15℃)の組み合わせで、七輪のような雰囲気で焼肉が楽しめるモデルだ。プレート周辺に油受け皿を設けることで煙の発生を抑制しつつ、外食の焼肉店に近い体験を自宅で再現しようというコンセプトがある。
「本格感」という点ではユニークな立ち位置だが、価格は9,000〜13,000円前後とCB-SLG-3より高め。電源が必要な点や、アウトドアへの対応がない点はほかの電気式モデルと同様の制約だ。
CB-SLG-3が勝る点・劣る点を正直に整理する
4モデルを比べてCB-SLG-3が明確に優位に立つのは、まず「直火による焼き上がり」だ。カセットガスの火力はプレートの表面温度の立ち上がりが早く、お肉に焼き色がつきやすい。焼肉店で炭や直火で焼いたような「こんがり感」に最も近いのはやはり直火式で、この点は電気式モデルが苦手とするところだ。
次に「電源が不要」であることも大きい。コンセントの位置を気にせずテーブルに置けるし、ベランダや庭、キャンプ場への持ち出しも自由だ。カセットガスさえあれば場所を選ばない使い勝手は、電気式ライバルにはない強みだ。
一方でCB-SLG-3が劣る点も正直に言えばある。吸煙ファンを搭載した山善のように「煙を積極的に吸い込む」機能はないため、タレつきの肉や脂の多い部位ではどうしても多少の煙が出る。温度の細かい数値設定ができないため、「何度で焼く」というコントロールは直感的なつまみ調節に頼る形になる。またプレートサイズが直径233mmと固定で、大人数への対応力では大型の電気ホットプレートに分がある。
どんな人にCB-SLG-3が向いているか
比較を通じてわかるのは、CB-SLG-3は「直火の美味しさ」と「使う場所を選ばない自由さ」を最優先にしたい人向けの製品だということだ。室内でも屋外でも使いたい、焼き色のしっかりついたお肉が食べたい、コストを抑えたい、という軸が重なるほどCB-SLG-3の優位性は高まる。逆に、ファン付きで徹底的に煙を消し去りたい、遠赤外線でじっくりふっくら焼きたい、という人には電気式モデルの方が合っている場合もある。どちらが優れているかではなく、自分の使い方に何が合うかで選ぶのが正解だ。
購入前に確認|こんな使い方をしたい人には向かない
- プレート直径233mmは2〜3人向けで、4人以上のパーティーには明らかに小さい
- タレつき肉・脂身の多い部位メインで焼く人は煙が出やすく期待外れになりやすい
- 完全無煙を求める人には吸煙ファン付きの電気式の方が合っている
- 焼肉以外の調理(鍋・たこ焼き・お好み焼きなど)をメインにしたい人には機能が足りない
4人以上で賑やかに焼肉を楽しみたい人
CB-SLG-3のプレート直径は233mm、約23cmだ。一人暮らしや夫婦2人、子ども連れの3人家族での使用であれば問題なく回せるサイズだが、4人以上が同時に食べようとすると焼き面が明らかに足りなくなる。肉を置いて焼けるのはせいぜい3〜4枚程度で、順番待ちが生じやすい。食べ盛りの子どもが複数いる家庭や、友人を招いてのホームパーティーで使おうと考えているなら、最初からサイズ感のミスマッチが起きる。
こういった用途には、同じイワタニであれば「マルチスモークレスグリル(CB-MSG-1)」や「マルチカットグリル(CB-MCG-1)」を検討した方が現実的だ。あるいはCB-SLG-3を2台並べるという使い方もあるが、テーブルスペースや予算を考えると現実的な解決策にはなりにくい。人数が多い場面での使用をメインに考えているなら、購入前に焼き面のサイズをよく確認しておいた方がいい。
タレつきのお肉や脂身の多い部位しか焼かない人
CB-SLG-3のスモークレス機能は「プレート温度を210〜250℃にコントロールして脂の煙化を防ぐ」という仕組みだ。この構造が効果を発揮するのは、あくまで「肉の脂」が炎に落ちないという条件下での話で、タレの糖分が焦げて発煙するケースには対応できない。甘辛いタレがたっぷり絡んだカルビやホルモン、焼き鳥のタレ漬けなどを強火でどんどん焼いていくスタイルだと、思ったより煙が出て「スモークレスと聞いていたのに」という感想につながりやすい。
また脂身の非常に多いお肉(厚切りバラ肉・豚トロなど)を高火力で焼く場合も、プレートに収まりきらない脂が一気にあふれて水皿の許容量を超えると煙が増える。塩系の赤身肉や鶏むね肉、野菜メインの使い方であればスモークレス性能は十分に発揮されるが、タレと脂の組み合わせが多い焼き方を好む人には期待値とのギャップが生まれやすい。
「煙ゼロ」を絶対条件にしている人
「スモークレス」という名称から「まったく煙が出ない」と思い込んで購入すると、使い始めに違和感を覚える可能性がある。CB-SLG-3は煙を「大幅に減らす」製品であって、物理的に煙をゼロにする製品ではない。通常の焼き方であれば室内でも快適に使えるレベルに煙を抑えられているが、換気なしで密閉した部屋での使用や、焦げやすいタレ系の食材を焼く場面ではある程度の煙が出る。
どうしても煙を限りなくゼロに近づけたいなら、吸煙ファンを内蔵した山善のXGRILL PREMIUMのような電気式モデルを選ぶ方が合っている。あちらはファンが煙を積極的に吸い込む設計なので、構造的にCB-SLG-3とは煙対策のアプローチが根本的に異なる。マンションの高層階で窓を開けられない環境や、煙に極端に敏感な同居者がいる場合は、ファン付き電気式の方が安心して使えるだろう。
焼肉以外の調理を一台でまとめてこなしたい人
CB-SLG-3は焼肉専用グリルとして設計されている。プレートを外してカセットコンロとして使うことはできないし、ごとくもないため鍋やフライパンを乗せることもできない。たこ焼きプレートへの交換もできず、焼肉プレート一択という仕様だ。「一台あれば焼肉も鍋もたこ焼きも全部できる」という期待を持って購入すると、機能の少なさにがっかりするケースがある。
複数の調理方法に対応したい場合は、やきまるシリーズとは別の選択肢を検討した方がいい。同じイワタニであれば「マルチカットグリル(CB-MCG-1)」は焼肉プレート・たこ焼きプレートなどを交換して使えるマルチ仕様になっている。また「マルチスモークレスグリル(CB-MSG-1)」は焼肉に加えて土鍋などのサイズにも対応しており、用途の幅が広い。CB-SLG-3はあくまで「焼肉に特化して割り切った製品」として評価するのが正しい見方だ。
プレートの裏面まで完璧に綺麗に保ちたい潔癖な人
CB-SLG-3のプレートはフッ素樹脂加工が施されているため、焼面(表側)の汚れはスポンジで軽く拭けばきれいになる。しかしプレート裏面は加工がなく、使用ごとに脂が付着しやすい。裏面の汚れは洗えば落ちるが、表面ほど簡単ではなく、こびりつきが気になる人もいる。また水皿の内側も毎回の使用後に油が溜まるため、こまめに洗う手間は避けられない。
「片付けを極限まで楽にしたい」「掃除が最優先」という価値観の人には、食洗機対応のパーツを持つ電気式ホットプレートや、全パーツが丸洗いできる設計の競合製品の方が合っているかもしれない。CB-SLG-3の掃除の手間は同カテゴリの中では標準的だが、「まったく手間がかからない」というわけではない点は正直に伝えておきたい。
ユーザーの6つのよくある悩みと今すぐできる解決策
- タレつき肉を焼くと煙が出る問題は「焼き方の工夫」で大幅に改善できる
- 水皿への水の入れ方でこぼれやすい問題は手順を変えるだけで解決する
- ガードのフチが熱くなって触れてしまう問題はトングの徹底使用で防げる
- プレート裏面の汚れ・フッ素加工の劣化は正しいケアで長持ちさせられる
困り事①:タレつきの肉を焼くと煙がひどくなる
やきまるシリーズを使っているユーザーから最も多く聞かれる悩みがこれだ。「煙が少ないと聞いて買ったのに、焼肉をすると結構煙が出る」という声の多くは、タレつきの肉を焼いている場合に集中している。CB-SLG-3のスモークレス構造は「肉の脂が炎に触れて発煙するのを防ぐ」仕組みであって、タレに含まれる糖分や醤油成分が焦げて発煙するケースには効果が限定的だ。
解決策としてまず有効なのは、「焼く前にタレをある程度拭き取る」ことだ。肉についたタレの量を減らすだけで煙の発生量は目に見えて変わる。もう一つの方法は「タレなしで焼いて、食べるときにつける」スタイルへの切り替えだ。塩ベースや素焼きで仕上げ、ポン酢やタレを別皿で用意する焼き方にすると、スモークレス性能を最大限に活かせる。火力をやや弱めに設定してプレート温度の上昇を抑えることも、焦げによる発煙を減らすのに効果的だ。
困り事②:水皿に水を入れるときにこぼれてしまう
CB-SLG-3の水皿はドーナツ状の形状で、中央に大きな穴が開いている。水を入れた状態で本体ごと移動しようとすると、この中央の穴から水がこぼれ出てしまうことがある。「セッティングしてから運ぼうとしたらテーブルが水浸しになった」という経験をしたユーザーは少なくない。
これは手順を変えるだけで簡単に解決できる。水皿を先に本体にセットした状態で定位置に置いてから、コップや急須などで水を後から注ぐ方法だ。水皿を持ち運ぶ際に水を入れようとするから問題が起きるのであって、本体を先に置いてから水を注ぐ順番にするだけでこぼれる心配はなくなる。また使用中に水が蒸発して減ってくることがあるので、長時間使う場合は途中で水量を確認し、必要であれば補充する習慣をつけておくと安心だ。
困り事③:ガードのフチが熱くなって手が触れてしまう
CB-SLG-3の新設計であるガード付き水皿は、高さ約4.7cmのフチがプレートを囲む形になっている。このフチ部分は使用中に熱を持ち、うっかり触れると火傷のリスクがある。特に食材を取り出すときや、プレートの端に肉を寄せようとする際に指が触れてしまうケースが報告されている。
対策はシンプルで、食材の操作をすべてトングで行うことに徹することだ。箸だと細かい動作で指が本体に近づきやすいが、適度な長さのトングであれば手がフチに触れる機会が大幅に減る。シリコン製の耐熱グローブを用意しておくと、万が一触れてしまったときのリスクを下げられる。子どもが一緒に食べる場合は、本体周辺への注意を大人が管理することが特に重要だ。
困り事④:プレート裏面の汚れが落ちにくい
フッ素樹脂加工が施されているプレートの表面(焼面)は汚れが落ちやすく、スポンジで軽くこするだけでほぼきれいになる。しかし裏面は加工がなく、使用のたびに脂が付着して蓄積しやすい。「裏面だけ汚れが取れにくくて毎回苦労している」という声がある。
効果的な方法は使用後に完全に冷ましてから、中性洗剤を染み込ませたスポンジで洗うことだ。少し頑固な汚れには重曹を水に溶かした重曹水にプレートを浸け置き(10〜15分程度)してから洗うと油汚れが浮いて落ちやすくなる。注意したいのは、熱いうちに水をかけたり洗ったりすることで、フッ素加工の表面にダメージを与えてしまう点だ。これが積み重なると表面の加工が剥がれやすくなり、汚れが落ちにくい状態が悪化する。冷ましてから洗うという一手間が、プレートの寿命を延ばすことにも直結している。
困り事⑤:プレートのフッ素加工がはがれてきた
長期間使用していると、プレートのフッ素樹脂加工が劣化して食材がくっつきやすくなってくる。「買ったばかりの頃はするりと取れたのに、最近こびりつくようになった」という悩みはやきまるシリーズのユーザーに共通して出てくる経験だ。
フッ素加工の劣化を早める原因は主に3つある。熱いうちに洗う・金属製のトングや箸でプレート表面をこする・食洗機に入れる、これらを避けるだけで寿命はかなり延びる。それでも使い込めばいずれ劣化は避けられないが、解決策として純正の交換用プレート「CB-SLG-1-P」がCB-SLG-3にも対応している。価格は1,320〜1,540円程度で、本体を買い替えるよりはるかに安く新品同様の使い心地を取り戻せる。消耗品として割り切り、フッ素加工の状態を見ながら1〜2年に1回程度の交換サイクルで管理するのが現実的な運用方法だ。
困り事⑥:水皿の水がなくなっていることに気づかず煙が増えた
水皿の水は焼肉中に少しずつ蒸発していく。使い始めは問題なくても、1時間ほど使い続けると水量が減って油が炎に近づき、途中から急に煙が増えるというケースがある。「最初は煙が少なかったのに途中からひどくなった」という原因のひとつがこれだ。
対処法は、使用中に30〜40分を目安として水皿の水量を確認する習慣をつけることだ。プレートを外して水の残量を目視で確認し、少なくなっていたらコップで補充する。水を補充する際は熱くなった水皿やプレートに触れないよう注意が必要で、プレートを外すときは付属の取っ手を使うのが安全だ。使用前に水量の上限ラインまでしっかり入れておくことと、長時間使う場合は途中確認を習慣にするだけで、このトラブルの大半は防げる。
基本の使い方から煙を減らす火力調整テクニックまで
- 基本セットアップは「水皿に水を入れてからガスをセット」の順番が鉄則
- スモークレス効果を最大化するには火力と食材の選び方がカギ
- 焼肉以外にもステーキ・海鮮・サムギョプサルなど幅広い料理に活用できる
- 使用後のケアを正しく行うことでプレートの寿命を大幅に延ばせる
基本セットアップ:正しい順番で準備する
CB-SLG-3を初めて使う前に、まず全体の流れを把握しておこう。手順を間違えると水がこぼれたり、点火がうまくいかないトラブルの原因になる。
正しい手順は次の通りだ。まず本体を安定した平らな場所に置き、水皿を本体にセットする。次に別のコップや急須を使って、水皿の側面に刻まれたラインまで水を注ぐ。水を入れた後にフッ素加工のプレートを水皿の上に乗せる。それからカセットガスをマグネット方式でセットし、最後に点火という流れだ。水皿への給水は「先にセットしてから後で注ぐ」のが基本で、水を入れた状態で持ち運ぼうとするとドーナツ状の穴からこぼれてしまう。
点火はつまみを押しながらゆっくり回すと着火する。圧電点火方式なので電池や着火剤は不要だ。もし数回試しても点火しない場合は、カセットガスが正しくセットされているか確認してから再度試みよう。
火力設定:スモークレス効果を最大に引き出すコツ
CB-SLG-3のスモークレス機能が最もよく働くのは、プレート温度が210〜250℃の範囲に保たれているときだ。この温度帯を維持するためには、火力をいきなり最大にしないことが重要になる。
使い始めは中火程度でプレートを2〜3分予熱してから食材を乗せるのが基本だ。プレートが温まったら火力を調節し、お肉がじっくり焼ける程度の中火〜中強火をキープする。強火にすれば早く焼けるが、プレート温度が上がりすぎると脂の煙化が起きやすくなりスモークレス効果が薄れる。焦らず中火でじっくり焼く方が、煙が少なく仕上がりもおいしい結果につながりやすい。
また一度にプレートへ乗せる食材の量も重要だ。プレートいっぱいに肉を詰め込むとプレート全体の温度が下がり、その後温度が急上昇するサイクルが生まれて煙が出やすくなる。3〜4枚程度を余裕をもって並べ、焼けたら取り出して次を乗せるというローテーション方式が煙を抑える上で効果的だ。
食材の選び方:スモークレス効果が出やすいのはこういう肉
CB-SLG-3のスモークレス性能を最大限に活かしたいなら、食材選びも意識しておきたい。煙が出にくい食材の代表は、脂身が少ない赤身系の牛肉・鶏むね肉・豚ロース薄切り・野菜類だ。塩やポン酢ベースで食べるシンプルな焼き方と相性が良く、煙がほとんど出ない状態で焼肉を楽しめる。
一方で脂身の多い豚バラや牛カルビ、タレが多めに絡んだ肉は煙が出やすい。これらを焼く場合は火力を弱めに設定するか、一度に乗せる量を少なくして水皿に落ちる脂の量をコントロールすることで発煙を減らせる。タレつき肉は焼く前に軽く拭き取る、または素焼きにしてから食べる際にタレをつけるスタイルに変えるだけで体感が大きく変わる。
焼肉以外の活用法:ステーキ・海鮮・サムギョプサル
CB-SLG-3は焼肉専用グリルとして販売されているが、実際には焼肉以外の料理にも十分対応できる汎用性がある。
ステーキはCB-SLG-3との相性が特に良い料理のひとつだ。直火でプレートをしっかり予熱してから牛ステーキを置くと、表面に素早く焼き色がつきやすく、旨味を閉じ込めたジューシーな仕上がりになる。厚さ2cm程度のステーキであれば、両面を中強火で2〜3分ずつ焼いてから弱火で蒸らすと、家庭でもミディアムレアに近い焼き加減が出せる。
海鮮グリルもCB-SLG-3の活用シーンとして人気が高い。エビ・ホタテ・イカなどをシンプルに塩焼きにすると、直火の香ばしさが加わって居酒屋メニューのような仕上がりになる。水分が多い食材は水皿の水が増えやすいため、途中で確認する習慣をつけておこう。
**サムギョプサル(豚バラの韓国式焼肉)**はプレートの上で豚バラを焼きながらニンニクやキムチを一緒に炒める食べ方で、CB-SLG-3の直火感との相性が良い。脂の多い料理なのでこまめに脂を水皿に落とすよう意識しながら、弱めの火力でじっくり焼くのがコツだ。
掃除・メンテナンス:プレートの寿命を延ばす正しいケア
使用後のケアを正しく行うかどうかで、プレートの寿命が大きく変わる。最も重要なのは「熱いうちに洗わない」という一点だ。使用後すぐに水をかけたり洗ったりすると、フッ素樹脂加工に急激な温度変化のダメージが加わり、コーティングが剥がれやすくなる。プレートが完全に冷めるまで待ってから、中性洗剤とやわらかいスポンジで洗うのが基本だ。
水皿は使用のたびに油が混じった水を捨て、スポンジで内側を軽く洗っておく。放置すると油が酸化して落ちにくくなるため、使い終わったらその日のうちに処理しておくのが長持ちのコツだ。本体のフレームや外側はキッチンペーパーや濡れ布巾で拭き取るだけで十分で、水に浸けるような洗い方はしない。
プレートに食材がこびりついてしまった場合は、無理にこすらず水を少量垂らして少し待ってからスポンジでなでるように洗うと取れやすい。金属製のたわしやスチールウールは絶対に使用しないこと。フッ素加工を傷つけると以後の焦げ付きが一気に悪化する原因になる。
収納とポータブル活用:コンパクトさを活かす使い方
本体サイズが幅319×奥行279×高さ149mmとコンパクトにまとまっているため、使わないときの収納スペースをあまり取らない点もCB-SLG-3の実用的なメリットだ。プレートと水皿を本体から外してスタックすれば、食器棚や収納棚の一角に収まるサイズになる。
カセットガス式で電源不要という特性を活かし、ベランダや庭での使用も可能だ。夏場に外でBBQ気分を楽しみたいときや、室内で焼き肉をしたいが換気が不安という日に屋外へ持ち出すという使い方もできる。ただしテント内や車内での使用は一酸化炭素中毒のリスクがあるため、屋外使用でも密閉空間では絶対に使わないことが安全上の大前提だ。風の強い日は炎が安定しにくいため、風よけになる場所を選んで使用するか、屋内での使用を優先するのが現実的だ。
中古相場・売却のコツ・フリマアプリ活用法を解説
- CB-SLG-3は2025年3月発売の最新モデルで中古市場への流通はまだ少ない
- 前モデルCB-SLG-2の中古相場を参考にすると売却価格の目安が立てやすい
- リサイクルショップより個人売買フリマアプリの方が2〜3倍高く売れる傾向がある
- 残存価値を高めるには元箱保管・プレートケア・本体の外観維持が重要
CB-SLG-3の中古市場における現在地
CB-SLG-3は2025年3月14日に発売されたばかりの最新モデルで、2026年4月時点ではメルカリやヤフオクへの中古品流通数はまだ限られている。発売から1年程度しか経過していないため、状態の良い中古品は「ほぼ新品」に近いコンディションのものが多く、売り手にとっては比較的高値がつきやすい時期でもある。
新品の実売価格が6,640〜9,240円という価格帯を前提にすると、未使用に近い状態のCB-SLG-3であれば5,000〜7,500円前後での取引が期待できる。購入直後に「思ったより小さかった」「使用頻度が低かった」などの理由で手放すケースでは、定価に近い価格で売れる可能性もある。一方でプレートのフッ素加工が劣化していたり、本体に油汚れが残っていたりすると一気に価値が下がるため、売却を視野に入れているなら日頃のケアが直接査定額に影響する。
前モデルCB-SLG-2の中古相場から価値を読む
CB-SLG-3の中古価格を予測する上で参考になるのが、前モデルのやきまるII(CB-SLG-2)の中古市場における実績だ。CB-SLG-2は2021年発売で数年間の流通実績があり、メルカリでの取引価格はおおよそ以下の水準で推移している。
| 状態 | 参考価格帯 |
|---|---|
| 未使用・新品同様(箱あり) | 5,000〜7,000円前後 |
| 使用少なめ・良品(箱あり) | 3,500〜5,500円前後 |
| 使用感あり(箱なし) | 2,500〜4,000円前後 |
| プレート劣化・汚れあり | 1,500〜2,500円前後 |
CB-SLG-3は最新モデルという付加価値があるため、同じ状態ならCB-SLG-2よりやや高い価格で取引される傾向が予想される。ただし時間の経過とともに新品価格自体が下がってくると、中古の相場も連動して動く。売るタイミングは早い方が有利で、購入から1〜2年以内が最も残存価値が高い時期といえる。
リサイクルショップ買取 vs フリマアプリ:どちらが得か
CB-SLG-3を手放す方法は大きく「リサイクルショップへの持ち込み買取」と「メルカリ・ヤフオクなどフリマアプリでの個人売買」の2つに分かれる。それぞれのメリット・デメリットを整理しておこう。
リサイクルショップ(ハードオフ・セカンドストリートなど)への持ち込みは手間がかからない反面、買取価格は低めになる。カセットコンロや焼肉グリルのような調理家電はリサイクルショップの得意ジャンルではなく、状態が良くても数百円〜1,500円程度の査定になるケースが多い。店舗によっては「買取不可」と判断されることもある。
一方、メルカリやヤフオクでの個人売買は自分で価格を設定できる分、リサイクルショップの2〜3倍以上の値段で売れることが珍しくない。手間としては写真撮影・商品説明文の作成・梱包・発送という作業が発生するが、売上の差額を考えれば時間をかける価値は十分にある。メルカリは販売価格の10%が手数料として引かれるが、それでもリサイクルショップ査定より高い手取りになることがほとんどだ。
急いで現金化したい場合はリサイクルショップ、少しでも高く売りたい場合はフリマアプリという使い分けが現実的な判断軸になる。
中古で購入する場合に確認すべきポイント
逆に中古のCB-SLG-3や前モデルのCB-SLG-2を購入しようと考えている場合も、確認すべき点を把握しておくことが重要だ。
まず最も重要なのがプレートの状態だ。フッ素樹脂加工が剥がれていると食材がこびりつきやすく、快適な使用感が得られない。出品写真でプレート表面に傷や剥がれがないかを必ず確認し、不明な場合は出品者に質問してから購入を判断しよう。
次に水皿の状態だ。長期使用した水皿は内側に油汚れが蓄積して落ちにくくなっていることがある。写真だけでは確認しにくい部分なので、出品者に「水皿の内側の状態」を具体的に聞いてみると安心だ。本体外観のコゲ跡や塗装の剥がれも使用頻度を判断する材料になる。
元箱と取扱説明書が揃っているかどうかも確認しておきたい。箱なしでも機能上の問題はないが、売却時に箱の有無で査定額が変わるケースがあるため、再度売却を視野に入れているなら箱付きを選ぶ方が後々有利だ。
残存価値を高めて長く使いながら高く売るためのポイント
CB-SLG-3を購入した後、できるだけ価値を維持しながら使い続けるために意識しておくべきことがある。
元箱と取扱説明書は捨てずに保管しておくことが最初のポイントだ。フリマアプリでの売却時に「元箱付き」と記載できるだけで、付加価値として高い評価につながりやすい。次にプレートのフッ素加工を劣化させないために、熱いうちに洗わない・金属タワシを使わない・食洗機に入れないという3つのルールを守ること。プレートのコンディションが売却額に直結するため、ここへの気遣いが積み重なって最終的な手取り額の差になる。
本体フレームや外側の油汚れも、使用後にキッチンペーパーで拭き取る習慣をつけるだけで外観の劣化を大幅に抑えられる。外観がきれいな状態を保てていると、出品写真での第一印象が良くなり、価格交渉での値引き幅も小さくなる。やきまるシリーズは元々耐久性が高い製品なので、正しくケアしながら使えば数年後でも十分に売れる状態を維持できる。
純正パーツからサードパーティ製まで、揃えておきたい関連アイテム
- 純正交換プレート(CB-SLG-1-P)はCB-SLG-3に対応しており消耗品として定期交換が推奨
- 純正カセットガスはイワタニ純正品の使用が安全面でも性能面でも基本
- サードパーティの鋳鉄プレートや極厚プレートで焼き上がりの幅を広げられる
- 焼肉をより快適にする小物類(トング・レンジガード・換気扇フィルター)も合わせて検討したい
純正交換プレート「CB-SLG-1-P」:最優先で揃えておきたい消耗品
CB-SLG-3を長く使い続ける上で、最も重要な消耗品が純正交換用プレートの「CB-SLG-1-P」だ。CB-SLG-1(初代やきまる)・CB-SLG-2(やきまるII)・CB-MSG-1(マルチスモークレスグリル)・そしてCB-SLG-3(やきまるスリム)のすべてに対応しており、イワタニ公式オンラインショップ「イワタニアイコレクト」で1,320〜1,540円前後で販売されている。
フッ素樹脂加工は使い込むほど少しずつ劣化していく消耗品であり、食材がこびりつき始めたら交換のサインだ。本体はまだ十分に使えるのにプレートの状態だけが気になるというタイミングで、本体ごと買い替えるのはコスト的にもったいない。プレート単体を交換するだけで使い始めの快適な状態に戻れるため、1枚は予備として手元に置いておくと安心だ。Amazonや楽天でもサードパーティの互換プレートが複数枚セットで2,000〜3,500円前後で販売されており、コストを抑えたい場合の選択肢になる。
純正水皿「CB-SLG-1-SARA / CB-SLG-2-SARA」:長期使用での交換パーツ
水皿も長期使用によって内側に油汚れが蓄積し、洗っても取れにくくなってくる消耗パーツのひとつだ。イワタニ公式では水皿単体のスペアパーツも取り扱っており、プレートと同様に本体を買い替えずに交換できる。毎回の使用後に油混じりの水を廃棄してスポンジで洗う習慣がついていれば劣化は遅いが、数年単位で使い続けた場合は水皿の交換も視野に入れておこう。本体のフレームや点火機構が健在であれば、プレートと水皿だけ交換することで製品寿命を大幅に延ばすことができる。
プレート用取っ手「CB-SLG-1-TOTE」:安全な取り外しのための補助アイテム
使用後に熱くなったプレートを安全に取り外すための補助取っ手が「CB-SLG-1-TOTE」だ。やきまるシリーズのプレートは使用中にかなり高温になるため、素手での取り外しは火傷のリスクがある。このプレート用取っ手はプレートのフチに引っかけて持ち上げる仕組みで、安全にプレートを外して後片付けができる。特に子どもがいる家庭や、焼肉中にプレートを外す機会が多い使い方をしている場合には持っておくと便利なアイテムだ。
イワタニ純正カセットガス:燃料は純正品を選ぶ理由
CB-SLG-3の燃料はイワタニ純正のカセットガス(250g入り)が推奨されている。市販のカセットガスはボンベの外径規格が共通化されているため他社製品でも物理的には装着できる場合があるが、イワタニはあくまで純正品の使用を推奨しており、非純正品使用による不具合はメーカー保証の対象外になる。
純正品は3本パックで550〜650円前後が一般的な相場で、1本あたり約180〜220円だ。ホームセンターや大型スーパー、Amazonなどで広く流通しているため入手性に困ることはほぼない。オレンジ缶(CB-250-OR)がイワタニの定番カセットガスで、まとめ買いすると1本あたりのコストを抑えやすい。頻繁に使う家庭なら12本入りのケース買いが割安になることもある。
サードパーティ製鋳鉄プレート:焼き上がりにこだわりたい人向け
純正のアルミダイカスト製プレートの代わりに、サードパーティから販売されている鋳鉄製(キャストアイアン)の交換プレートを使うという選択肢がある。鋳鉄は熱伝導率が高く蓄熱性に優れているため、肉を乗せたときの温度低下が少なくムラなく焼けるという特性がある。また鋳鉄特有の香ばしい焼き色がつきやすく、「より本格的な焼き上がりにしたい」という焼肉好きのユーザーから一定の支持を集めている。
価格はサードパーティ製で2,500〜5,000円前後とやや高めだが、鋳鉄は適切に手入れすれば長期間使い続けられる耐久性があり、長い目で見るとコストパフォーマンスは悪くない。ただし鋳鉄プレートはフッ素加工がないためシーズニング(油をなじませる処理)が必要で、使い始めの手間と正しいメンテナンスの知識が求められる。手軽さを優先するなら純正プレート、焼き上がりの本格感を追求するなら鋳鉄という選び分けが自然だ。
焼肉周辺の小物:快適性を上げる定番アイテム
CB-SLG-3本体と組み合わせることで焼肉体験をより快適にできる小物類も紹介しておきたい。
まず焼肉用のトングだ。やきまるスリムのガード付き水皿はフチが高くなっているため、食材を操作するには長めのトングを使う方が安全で便利だ。ステンレス製で先端が細いものを選ぶと、プレート上の食材をつかみやすく使い勝手が良い。
レンジガード(油はねガード)はCB-SLG-3本体の油はね対策がある程度あるとはいえ、さらに周囲への飛び散りを抑えたい場合に活用できる。四方を囲むタイプや半円型のものをテーブルの上に立てることで、テレビやソファへの油の飛散を防ぎやすくなる。
換気扇フィルターはマンションや高気密住宅で室内焼肉をする場合に意外と役立つアイテムだ。煙は少なくても油煙は多少発生するため、換気扇のフィルターが汚れやすくなることがある。交換型のフィルターを貼り付けておくと、換気扇本体の掃除頻度を減らせる。焼肉中は必ず換気扇を回すという習慣と合わせて活用したい。
購入前の疑問10選|よくある質問まとめ
- 本当に煙が出ないのか・どの程度出るのかを正直に答える
- カセットガスの互換性・使用できるガスの種類についての疑問を解消
- プレートの手入れ・交換タイミングに関する具体的な目安を解説
- アウトドアや屋外での使用可否・安全上の注意点を整理
Q1. 本当に煙が出ないのですか?
「スモークレス」という名称から完全に煙がゼロになると思いがちだが、正確には「煙を大幅に減らせる」製品だ。通常の塩ベース・赤身系のお肉を中火で焼く分には、室内でも煙がほとんど気にならないレベルに抑えられる。ただしタレつきの肉や脂身の多いカルビ・ホルモンを強火で焼く場合は、タレの糖分が焦げて多少の煙が出ることがある。使い方と食材の選び方次第で体感は大きく変わるため、「煙ゼロ」ではなく「普通のホットプレートに比べて格段に少ない」という理解が正確だ。換気扇を回しながら使うのが基本スタイルとして推奨される。
Q2. イワタニ以外のカセットガスは使えますか?
物理的にはカセットコンロ用ガスボンベの外径規格が国内共通化されているため、他社製品でも装着できる場合がある。ただしイワタニはCB-SLG-3にイワタニ純正カセットガスの使用を推奨しており、非純正品を使用した際の不具合についてはメーカー保証の対象外になる。安全装置の動作基準も純正品に合わせて設計されているため、安心して使いたいなら純正品を選ぶのが基本だ。イワタニ純正カセットガスはホームセンター・大型スーパー・Amazon・楽天などで広く流通しており、入手性に困ることはほとんどない。
Q3. カセットガス1本でどのくらいの時間使えますか?
気温20〜25℃の環境で強火連続燃焼した場合の実測値が約217分(約3時間37分)だ。通常の焼肉は強火で使い続けるわけではなく、中火での調節や食材を乗せ替えながら使うため、実際の使用感では1回の焼肉(1〜2時間程度)でカセットガス1本を使い切ることはほぼない。2〜3回分の焼肉で1本を消費するペースが多くのユーザーの実感に近い。気温が低い冬場や屋外での使用は燃焼時間が短くなる傾向があるため、予備のガスをもう1本用意しておくと安心だ。
Q4. プレートの交換はどのタイミングでするべきですか?
フッ素樹脂加工の状態が目安になる。食材をプレートに乗せたときにくっつきやすくなってきた、または加工の剥がれが目立ってきたタイミングが交換の合図だ。正しいケア(熱いうちに洗わない・金属タワシを使わない)を続けていれば1〜2年は快適に使えるケースが多いが、使用頻度や洗い方によって個人差が出る。純正交換プレート「CB-SLG-1-P」がCB-SLG-3に対応しており、1,320〜1,540円程度で入手できる。本体はまだ使えるのにプレートだけ劣化した場合でも、プレート単体での交換で対応できるので本体ごと買い替える必要はない。
Q5. テント内やキャンプ場のタープ下で使えますか?
テント内・車内での使用は絶対に禁止されている。密閉された空間でガスを燃焼させると酸素が不足して不完全燃焼が起き、無色無臭の一酸化炭素が発生する。一酸化炭素中毒は自覚症状が出にくく、気づかないまま重篤化するケースがあり非常に危険だ。タープ下での使用は開放度合いによって判断が分かれるが、十分な換気が確保できない環境では使用を避けるのが安全上の基本姿勢だ。屋外での使用は風通しの良い開放的な環境に限定し、少しでも密閉感がある場所では使わないことを徹底してほしい。
Q6. 前モデルのやきまる(CB-SLG-1・CB-SLG-2)との互換性はありますか?
プレートについては互換性がある。純正交換プレート「CB-SLG-1-P」はCB-SLG-1・CB-SLG-2・CB-MSG-1・CB-SLG-3のすべてに対応しており、どのモデルを使っていてもプレートは共通のものが使える。ただし本体同士のパーツ(水皿・バーナーなど)は形状が異なる部分があるため、互換前提で流用するのは推奨されない。CB-SLG-3専用の新設計水皿(ガード付き)はCB-SLG-1やCB-SLG-2には取り付けできない構造になっている。
Q7. 子どもがいる家庭でも安全に使えますか?
安全装置として圧力感知安全装置と容器装着安全装置が搭載されており、国が定めるPSLPGマークも取得済みの製品だ。ただし使用中のプレートやガード付き水皿のフチは高温になるため、子どもが触れると火傷のリスクがある。子どもが手の届く場所に置く場合は、食材の操作は大人がトングで行い、子どもが本体に近づかないよう注意を払うことが前提になる。テーブルに安定して置けるか・子どもの手が届く高さかどうかを事前に確認した上で使用環境を整えることが重要だ。
Q8. 焼肉以外の料理にも使えますか?
CB-SLG-3は焼肉専用グリルとして設計されているが、プレートの上で焼けるものであれば焼肉以外の料理にも対応できる。ステーキ・ハンバーグ・海鮮グリル(エビ・ホタテ・イカなど)・サムギョプサル・野菜ソテーなどがよく活用されているメニューだ。ただしたこ焼きプレートへの交換や、鍋を乗せるごとくとしての使用はできない。焼肉プレートの上で焼くという使い方に限定した汎用性があると理解しておくのが正確だ。多機能な調理をしたい場合は「マルチカットグリル(CB-MCG-1)」などの別モデルが適している。
Q9. 水皿の水はどんな水でも大丈夫ですか?
水道水で問題ない。特別な処理をした水や特定の液体を使う必要はなく、普通の水道水を水皿のラインまで入れて使用するだけだ。なお水皿の水は焼肉中に少しずつ蒸発していくため、1時間を超えるような長時間の使用では途中で水量を確認し、減っていたら補充することを忘れずに。水がなくなった状態で使い続けると脂が直接水皿底面に落ちて煙が増えるだけでなく、本体へのダメージにもつながる。
Q10. においは残りますか?
煙が少ない分、衣類や部屋への焼肉臭の残り方は通常のホットプレートよりかなり軽減される。ただし完全に無臭になるわけではなく、焼肉特有のにおいはある程度残る。使用中に換気扇を回すことと、使用後に窓を開けて空気を入れ替えることでにおいの残り方はさらに改善できる。カーテンや布製のソファへのにおい移りが気になる場合は、使用前にカーテンを開けて遠ざけるか、室内干しの洗濯物がある場合は使用中は別の場所に移しておくと良い。

