メインで使っているスマホとは別に、もう1台だけ予備を持っておきたい。そう考える人は少なくありません。
スマホが突然故障したときや、修理に出している間の代替機が必要になったとき、予備スマホが1台あるだけでかなり安心できます。また、旅行や出張に持っていったり、仕事用とプライベート用を分けたり、テザリング専用として使ったりと、2台目のスマホが役立つ場面は意外と多いものです。
ただし、そこで気になるのが価格です。
毎日使うメインスマホなら、ある程度お金をかけても納得できます。しかし、普段はほとんど使わない予備スマホに3万円、4万円とかけるのは、少しもったいないと感じるのではないでしょうか。
実際、予備スマホはメイン端末と同じ基準で選ぶ必要はありません。一方で、価格だけを見て一番安い機種を選ぶと、必要になったときに通信できなかったり、動作が遅すぎたりして、「安く買ったのに結局使えなかった」ということもあります。
予備スマホで重要なのは、高性能であることではなく、必要になったときに最低限の役割をきちんと果たせることです。
この記事では、予備スマホに数万円もかけたくない人に向けて、安いSIMフリースマホを選ぶときに何を確認すればいいのか、どこまで性能を妥協できるのかを詳しく解説します。
予備スマホにメイン端末と同じ性能は必要ない
予備スマホを探していると、つい普段使っているスマホと同じ感覚で比較してしまいがちです。
カメラ性能やディスプレイのきれいさ、5G対応、高速充電、処理性能などを見ているうちに、「せっかく買うなら少しでも性能が高い方がいい」と考えてしまいます。
もちろん、毎日使うスマホであれば、それらの性能は重要です。しかし、予備スマホの場合は使用頻度がまったく違います。
普段は電源を切って保管しておき、メイン端末が故障したときだけ数日間使うのであれば、最新ゲームが快適に動く性能や高性能カメラは必須ではありません。
むしろ最初に考えるべきなのは、そのスマホを何のために持つのかという点です。
予備スマホの役割を先に決める
予備スマホといっても、使い方は人によって異なります。
たとえば、メインスマホが故障したときの代替機として持っておきたい人もいれば、仕事用の電話番号を分けるために2台目が欲しい人もいます。また、旅行中だけ使ったり、子どもに一時的に持たせたり、車載ナビや音楽再生専用として使ったりするケースもあります。
このように用途を整理すると、必要な性能も自然に見えてきます。
電話とLINE、メール、Web検索ができれば十分なのであれば、高性能なSoCや望遠カメラにお金を払う必要はありません。反対に、テザリングを長時間使いたいのであれば、処理性能よりもバッテリー容量や通信対応バンドの方が重要になります。
予備スマホ選びでは、できることを増やすよりも、使わない機能を削っていく方が失敗しにくいと考えた方がいいでしょう。
安いSIMフリースマホで失敗する原因は性能不足だけではない
価格の安いスマートフォンでよく心配されるのが、「動作が遅いのではないか」という点です。
確かに、1万円台や2万円前後のスマホは、高価格帯の端末と比べれば処理性能は低くなります。しかし、予備スマホとして考える場合、実はそれ以上に注意したいポイントがあります。
そのひとつが通信です。

SIMフリーでもすべての回線で快適に使えるとは限らない
「SIMフリースマホ」と書かれていると、どの通信会社でも問題なく使えるように感じるかもしれません。
ただし、SIMロックがかかっていないことと、日本国内のすべての通信バンドに対応していることは別の話です。
特に海外メーカーの格安スマホでは、対応しているLTEバンドが限られている場合があります。その結果、都市部では普通に使えても、建物の中や地方に行くと電波をつかみにくくなることがあります。
メイン端末なら事前に気づくこともありますが、予備スマホは普段ほとんど使わないため、必要になったときに初めて問題が分かることもあります。
だからこそ、価格を見る前に、自分が使っている通信会社の主要な周波数帯に対応しているかを確認しておくことが重要です。
予備スマホは緊急時に使うものだからこそ、通信できることを最優先に考えるべきです。
予備スマホなら5Gにこだわりすぎなくてもいい
現在は5G対応スマホが増えていますが、予備端末まで必ず5Gに対応している必要があるとは限りません。
電話、LINE、メール、Web検索、地図アプリ、QRコード決済といった一般的な用途であれば、4Gでも困らないケースは多いです。
むしろ5G非対応にすることで、販売価格を大きく抑えているスマホもあります。
もちろん、数年間メイン端末として使うのであれば5G対応の方が安心です。しかし、あくまで故障時の代替機や2台目として持つのであれば、5G対応よりもLTEバンドの対応状況を優先して確認した方が実用的です。
RAMの数字が大きいから速いとは限らない
格安スマホを探していると、「RAM 12GB」「RAM 16GB」といった大きな数字が表示されていることがあります。
一見すると、高価格帯のスマホと同じくらいメモリが多く、かなり高性能に見えます。
しかし、この数字は少し注意して見る必要があります。
拡張RAMと物理RAMは同じではない
格安Androidスマホでは、ストレージの一部をメモリの代わりとして使用する「メモリ拡張」機能がよく使われています。
たとえば、「RAM 12GB」と書かれていても、実際には4GBの物理RAMに8GB分の仮想メモリを追加している場合があります。
つまり、実際に搭載されているRAMが12GBというわけではありません。
仮想RAMはストレージ領域を利用する仕組みなので、本来の物理RAMと同じ速度では動きません。そのため、「RAMの数字が大きいから処理性能も高い」と考えると、実際に使ったときに思ったほど速くないと感じる可能性があります。
予備スマホを選ぶときは、最大RAMの数字だけを見るのではなく、物理RAMが何GB搭載されているのかを確認するのがおすすめです。
予備用途なら物理RAM4GBでも使える
電話、LINE、メール、Web検索などが中心であれば、物理RAM4GBでも予備スマホとして使える場合があります。
もちろん、複数のアプリを頻繁に切り替えたり、重いゲームをしたりすると余裕はありません。しかし、緊急時の代替機として数日間使う程度であれば、必ずしも8GB以上のRAMは必要ありません。
それよりも、長期間使うことを考えるならストレージ容量も確認しておきたいところです。
安いスマホでは64GBのモデルもありますが、OSやアプリだけでも少しずつ容量を使います。予備スマホを数年間保管するつもりなら、128GB程度ある方が余裕を持って使いやすくなります。
バッテリー容量だけを見て選ぶと見落としがある
予備スマホでは、バッテリー性能も重要です。
特に普段使わずに置いておくことが多い端末では、いざ使おうと思ったときに充電が残っているかどうかが大切になります。
ただし、「5000mAhだから安心」という見方だけでは不十分です。
長期間放置すると電池は少しずつ減っていく
スマートフォンは使っていなくても、電源が入っていればバックグラウンド通信やアプリの更新などで電池を消費します。
そのため、数か月触らずに放置した結果、必要になったときにはバッテリーが空になっていたということもあります。
予備スマホだからこそ、完全に放置するのではなく、ときどき電池残量を確認しておくのがおすすめです。
また、バッテリーが完全に空になった状態で長期間保管すると、電池の劣化につながる可能性もあります。
大容量バッテリーでも充電が遅い機種はある
格安スマホでは、5000mAh以上の大容量バッテリーを搭載している一方で、充電速度は10W前後という機種もあります。
この場合、電池持ちは良くても、充電が空になってから使える状態になるまでに時間がかかります。
特に故障したメイン端末の代わりにすぐ使いたい場面では、充電速度も意外と重要です。
バッテリー容量を見るときは、あわせて充電性能も確認しておくと失敗しにくくなります。
中古スマホと新品の格安スマホはどちらがいいのか
予備スマホを安く用意する方法として、中古端末を考える人も多いと思います。
中古スマホには、同じ予算でも発売当時は高性能だった機種を購入できるというメリットがあります。
一方で、予備用途に限って考えると、新品の低価格SIMフリースマホにもメリットがあります。
中古端末はバッテリー状態が分かりにくい
中古スマホで最も注意したいのがバッテリーです。
外観がきれいでも、内部の電池は何年も使われている可能性があります。
予備スマホは保管時間が長くなりやすいため、すでに劣化したバッテリーでは、必要になったときに十分な時間使えないこともあります。
その点、新品のエントリースマホであれば、処理性能はそれほど高くなくても、少なくともバッテリーは新品です。
予備スマホでは、「速さ」よりも「必要なときに普通に動くこと」を重視した方が使いやすい場合があります。

保証まで含めると新品が有利なこともある
中古端末は価格が安い反面、保証期間が短かったり、販売店によって保証内容が異なったりします。
一方、新品のSIMフリースマホであれば、メーカー保証が付いていることが一般的です。
予備スマホは毎日使うわけではないため、購入後すぐに不具合に気づけないこともあります。そう考えると、価格差が数千円程度であれば、新品を選んだ方が安心できる場合もあります。
予備スマホを選ぶときに確認しておきたいポイント
ここまで見ると、予備スマホは単純に「安ければいい」というものではないことが分かります。
とはいえ、すべてのスペックを細かく比較する必要もありません。
予備用途であれば、特に確認しておきたいポイントは限られています。
対応バンド
最優先で確認したいのが通信対応です。
普段利用している通信会社の主要バンドに対応していなければ、せっかく買っても場所によって通信が不安定になる可能性があります。
物理RAM
最大RAMではなく、実際に搭載されている物理RAMを確認します。
電話やLINE、Web検索が中心であれば4GBでも使える場合がありますが、余裕を持つなら6GB以上あると安心です。
ストレージ容量
長く保管して使うことを考えるなら、128GB程度あると使いやすくなります。
microSDに対応していれば、写真や動画を保存する用途でも便利です。
バッテリー容量と充電速度
5000mAh前後あれば予備端末としては十分な容量があります。
ただし、大容量でも充電速度が遅い機種があるため、両方を確認しておきましょう。
SIMの種類
nanoSIMなのか、eSIMに対応しているのか、デュアルSIMなのかを確認します。
メイン端末が故障したときにSIMカードを差し替える予定なら、現在使っているSIMと互換性があるか確認しておく必要があります。
おサイフケータイの有無
低価格な海外スマホでは、NFCに対応していてもFeliCaには対応していないことがあります。
Suicaや楽天Edyなどを予備スマホでも使いたい場合は、おサイフケータイ対応かどうかを確認しておきましょう。
OSとセキュリティアップデート
予備スマホは一度購入すると、数年間そのまま持ち続ける可能性があります。
そのため、購入時のAndroidバージョンだけでなく、メーカーがどの程度アップデートを提供するのかも確認しておくと安心です。
予備スマホは「何ができるか」より「何を捨てられるか」で選ぶ
スマホを選ぶときは、どうしても高性能な方に目が向きます。
カメラ性能が高い方がいい、5Gに対応していた方がいい、処理性能が高い方が安心、と条件を増やしていくと、端末価格は簡単に上がってしまいます。
しかし、予備スマホは毎日使うメイン端末ではありません。
電話とLINEが使えればいいのであれば、高性能なカメラは必要ありません。緊急時に数日間使えればいいのであれば、最新SoCも必要ありません。
つまり、予備スマホでは「何ができるか」を増やすのではなく、どこまでなら性能を削っても困らないかを考えることが重要です。
この考え方にすると、1万円台のスマートフォンも現実的な選択肢になってきます。
新品で安い予備スマホならmoto g06は選びやすい
予備スマホとして使うことを考えると、価格と性能のバランスを取りやすいのがmoto g06です。
moto g06は、日常的な基本操作に絞ったエントリークラスのSIMフリースマートフォンです。
物理RAMは4GB、ストレージは128GBあり、microSDにも対応しています。また、約6.9インチの大画面と大容量バッテリーを搭載しているため、動画視聴やWeb検索などにも使いやすい構成です。
一方で、5Gには対応していません。
ただし、予備スマホとして電話、LINE、メール、Web検索を使うのであれば、4Gでも十分と感じる人は多いでしょう。
むしろ、5G対応などの機能を省くことで、端末価格を抑えやすくなっています。
また、新品で購入できるため、中古スマホのようにバッテリーの劣化状態を気にしなくていい点も予備用途ではメリットです。
ゲームや動画編集などを快適に行うスマホではありませんが、メイン端末が故障したときの代替機や、サブ回線用として考えるなら、性能と価格のバランスは取りやすいでしょう。
ただし、おサイフケータイを使いたい場合など、必要な機能によっては別の機種を選んだ方がいいこともあります。
とにかく価格を抑えるならUMIDIGI G9Cも候補になる
さらに価格を抑えたい場合は、UMIDIGI G9Cのような海外メーカーの格安SIMフリースマホも候補になります。
UMIDIGI G9Cは、128GBのストレージと5000mAhクラスのバッテリーを備えており、予備スマホとして使いやすい構成です。
電話やLINE、Web検索、地図アプリなどが中心であれば、必要最低限の用途には対応できます。
ただし、処理性能は高くありません。
搭載されているSoCはエントリークラスなので、重いゲームや複数アプリを頻繁に切り替える使い方には向いていません。
そのため、購入するときは「安いのに高性能なスマホ」と考えるのではなく、必要最低限の機能を安く確保するためのスマホとして見るのが適しています。
また、海外メーカーの端末を購入するときは、対応バンドや保証内容、OSアップデートの方針なども確認しておいた方が安心です。
数千円の価格差であれば、価格だけではなく、サポートや保証まで含めて比較すると失敗しにくくなります。
予備スマホはスペック競争から一度離れて考える
予備スマホを選ぶときに一番大切なのは、メインスマホと同じ基準で考えないことです。
毎日使うスマホなら、カメラ性能や処理速度、ディスプレイのきれいさにこだわる意味があります。しかし、故障時の代替機として数日間使うスマホに、同じ性能を求める必要はありません。
予備スマホに必要なのは、SIMを入れれば通信できること、電話やLINEなど必要なアプリが動くこと、そして必要なときにバッテリーが使える状態になっていることです。
ここを満たしていれば、5Gに対応していなくても、高性能なカメラを搭載していなくても困らない人は多いでしょう。
数万円するスマホをほとんど使わずに保管しておくより、用途を割り切って1万円台から2万円前後のSIMフリースマホを用意しておく方が、予備端末としては合理的です。
安いスマホを選ぶときは、単純に価格だけを見るのではなく、自分が必要な機能だけを残して、不要な性能にお金を払わないこと。
それが、予備スマホを無理なく安く用意する一番のコツです。


